米国における飲料ブランドのSNS戦略策定・運用支援

米国における飲料ブランドのSNS戦略策定・運用支援

業界: 日本食 飲料
対象国・地域: 米国

クライアント企業は日系大手飲料メーカーで、米国におけるブランドポジション確立のために、SNS活用によるブランド認知の拡大ができないかを検討していました。そこで、米国市場におけるロイヤルカスタマーやSNS発信のペルソナ設計・提供価値を定義しました。これを基にSNS発信におけるコミュニケーションプランの策定と運用を実施し、ブランド認知率の向上を実現しました。

課題

クライアント企業の当時の国内事業・海外事業における課題は以下のとおりです。

課題(1):国内市場で事業成長を遂げていたが、国内の市場は成熟しており、事業拡大のためには海外事業の成長は必須ともいえる状態

課題(2):すでに米国で海外事業を展開するものの、現地では「日本食市場」のなかで認知されるのみで、長期的な市場拡大は見込みづらい状況

国内事業・海外事業のこれらの課題から、今後の海外事業の展開にはローカル飲料市場におけるポジション確立が必要であると感じていました。ブランドの認知拡大のためにSNS発信を実施しようにも、ローカル市場消費者の動向を正確に捉えたうえで、効果的な発信を行えるかが不安でした。

なぜなら、米国市場においては代理店を通じて展開していたため、飲食店や小売店の売上などの定量的なデータは入手できたものの、「顧客がなぜ自社の商品を選んでいるのか?」「どのような経路で認知され、選ばれているのか?」といった定性的なデータの入手が困難であったためです。

そこで同社は定性的なデータの入手のために、米国消費者に対する知見やネットワークを有する企業へ調査支援依頼を検討します。またSNS運用にあたり自社リソースが限られている状況のため、米国消費者動向を理解したうえで、運用まで実施できるパートナー企業を求めていました。

PROVEは「グローバルでの消費者理解を基にした戦略設計の知見が豊富」であり、また「SNSの運用支援まで一貫した伴走支援」を行えるため、同社の求めるパートナー企業像と合致し依頼に至りました。

支援内容

米国消費者は日本人とは普段の食事や飲食シチュエーション、味覚やデザインの好みなど様々な点で異なり、米国消費者が同社の商品を選ぶ理由も日本人消費者とは大きく異なることが予想されました。

したがって同社の商品が選ばれている理由を、顧客の背景情報まで含めて読み解いていく必要があります。そこでデプスインタビューに先行して、顧客の飲食や日常生活動向についてのデスクリサーチを行い、顧客を取り巻く背景情報への理解を深めました。具体的な支援策は以下のとおりです。

  1. 消費者動向のデスクリサーチ
  2. 自社/競合商品のロイヤルカスタマーを抽出、デプスインタビューにより自社商品の飲用理由やロイヤル化までのジャーニー、日常生活での情報収集動向等を把握
  3. デプスインタビュー検証結果を基にしたターゲットペルソナの設計及び提供価値の定義
  4. SNS含む自社オウンドメディアと飲食店/小売店でのプロモーション戦略の全体設計
  5. SNSの発信におけるKGI・KPIの策定
  6. SNS発信に向けたクリエイティブの作成、SNS運用・効果測定

これらの支援のポイントは3つになります。

  • ターゲット像及び提供価値の定義において、顧客の飲料シーンを取り巻く背景情報を含めて把握することで、日本の顧客とのニーズや訴求ポイント・シーンの違いを重層的に理解できるようにし、そこから具体的な戦略の立案につなげることを意識
  • 代理店にも一貫したブランディングを行ってもらえるよう、実際のインタビューを基にした具体的なペルソナ設計
  • 顧客をロイヤリティ別に分類し、今後は定量的な効果測定をできるように配慮

とくに、SNS運用においてポイントとなったのは②です。

海外市場においては、自社オウンドメディアでの発信だけではなく代理店によるプロモーション活動も重要なチャネルとなっています。しかし自社でのコントロールが難しいのも事実です。

そのため代理店に対しても、明確にターゲット像と提供価値を共有する必要があり、ペルソナを活用しました。ペルソナ設計にあたり、実際のインタビューで具体化したターゲット消費者の食生活や飲用シーンを基に、誰もが具体的かつ共通のイメージが持てるようにしたのがポイントです。

結果

SNS運用の支援対策の結果、前年度比でブランド認知率の向上を実現しました。クライアント企業からは、他国の展開支援も依頼されるほど、米国での支援結果を評価していただいています。

結果につながった要因は主に以下の2つです。

  • 米国市場向けのターゲット及び自社の提供価値を、顧客動向を基に策定できたことで「誰に何を発信するべきか」を戦略に組み込めたこと
  • 具体的なペルソナ像への落とし込みで、代理店とのコミュニケーションに具体性が増し、自社・パートナーで一貫したブランディングが行えたこと

今後の活動はSNS発信の効果測定を定年観測し、戦略・施策のブラッシュアップを行うことで、さらなる認知拡大を図ります。

今回の事例は、PROVEの以下の強みを示せたケースといえます。

  • 米国消費者向けマーケティングにおける知見と専門性
  • グローバルネットワークを活用した米国消費者へのアクセス力
  • リサーチから戦略策定、運用まで一貫して実施できる伴走力
  • クライアント企業のみでなく、販売パートナーも巻き込んだプロジェクト推進力