海外進出4つのステップ
海外事業は、国内事業に比べて情報精度の差からくる「ズレ」が生まれやすく、またそのズレを修正することは容易ではありません。そのため海外事業を成功させるには、各ステップにおける情報取得の精度を上げることが大切なポイントとなります。
Step1 検討に必要な情報収集
該当する事業において、自社、顧客市場、競合、パートナー企業、政府・関連団体といった様々な観点から情報を収集します。また情報収集は、「デスク調査」と「現地調査」の両輪で行います。
1.デスク調査による対象エリアの絞り込み
情報を「広く」取得して、明らかに検討する必要のない候補先を外します。
ここがポイント!
- 推進不可能になる要因には要注意(法規制、商習慣, etc)
- 幅広く同じレベルで集められる情報を使う。(できる限り同一ソースから持ってくる)
- 可能な限りロジックをシンプルにする
候補となる国や地域をピックアップ
- 中国、アジア、欧米諸国、ロシア、南米、アフリカ、etc.
- 製造拠点の立地等、自社リソースからくる制約条件がある場合はそれを加味する
公開情報を活用した1次スクリーニング
- 市場規模に関連する情報
- 参入障壁に関する情報
2.現地調査
情報を「深く」取得し、有望な候補先を選出する
ここがポイント!
- 具体論に落とし込み、進出実現のニオイをさせる
- 管理すべき前提条件・リスクをシェアする
- 担当者の思いを込める!!
具体的な進出イメージにつながる情報を現地で取得
- 現地の商流はどうなっているのか?
- 潜在顧客はどういう存在なのか
- 競合はどう振舞っているのか?
- 市場に入り込むための意思決定者は誰か?
- 意思決定者が重視しているポイントは何か?
Step2 分析・示唆及びアクション立案
集めた情報をつなぎ合わせて分析したうえで示唆を出し、とるべきアクション、プロコン、リスク、アクションをとらない場合の代替案,etc.にまとめます。
分析・示唆
各プレーヤーからの情報をつなげて何が言えるか?をフラットに評価する
- 海外は文化や考え方が違うため、単純な〇〇%がYesと答えている、と言った定量情報だけでは認識の相違が生じ正しい示唆ができません。適切に理解するためにデプスの定性調査を行う
- 顧客・流通・競合プレーヤーから実ビジネスで何が起こっているかを把握する
- 単純なn数ではなく、重要なのは”視点数”。多視点の分析が示唆を生むことを理解する。
アクションの立案
とるべきアクションを示す
- 得られた示唆を組み合わせてとるべき、とるべきアクションを立案する
- アクションは1つだけではなく考えられるアクションは全て示した上で意思をもって選出できるようにする
メリット/デメリット+リスク
- 得られた情報、示唆からメリットデメリットをそれぞれ抽出する
- アクションを採るうえでのリスク(前提としている条件)も網羅的に抽出する
Step3 合意形成・意思決定
意思決定に必要な内容を関係者全員と共有できる形で表現し、意思決定を図る。
情報の整理・可視化
情報を可視化し共有する
- 前項目で抽出したアクション+各種の情報を関係者全員が共通認識を持てる形で共有する
意思決定の保留、現状維持を排除する
- 「他にいい案がないのか?」への対処
- 「本当にそうなのか?」への対処
意思決定機関への入り込み
意思決定できる会議まで持ち上げる
- 上司に伝えたら終わりではなく、意思決定できる人までどうやって進めるかを考える
「進めるのは自分」という意志を持つ
- 海外事業における事業推進は多くの業務が自分の”守備範囲外”
- 自分じゃなくて、そもそも営業が、、○○事業推進部が、、○○部長が、、と言いたくなる局面も多々あるが、そんなことを言っていても誰もボールは拾ってくれない。積極的に領空侵犯する。
Step4 詳細計画・進捗管理
誰が、いつまでに、何をするかの計画に落とし込み実行フェーズにつなげ、進捗管理を通じてPDCAを回転させます。
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