ベトナムの流通実態を詳細に把握し、クライアントの今後の市場進出や販売戦略の策定に役立てるため、2024年8月にホーチミンを訪問しました。特に、急速に成長する消費市場や流通チャネル、物流インフラの現状の把握や、若年層を中心に進むデジタル化や購買行動の変化を理解することが目的です。

ホーチミン市内はバイクで溢れ、ショッピングセンターは人が行きかい、活気を感じました。フランス統治時代の面影を残す建築と近代的な高層ビルが混在する街並みは、伝統と現代が絶妙に調和していました。昔ながらの市場(いちば)や屋台では人々が親しみやすく迎え入れてくれる一方、インタビューを実施したビジネスパーソンの方々からは慎重さと信頼を重視する文化が垣間見られました。また、スマートフォンを使ったキャッシュレス決済やオンラインショッピングが広まりつつあり、特に若年層のデジタルリテラシーの高さを目の当たりにしました。さらに、家族やコミュニティを大切にする文化は、口コミや信頼に基づく購買行動に強く影響していると感じました。

流通に関しては、伝統的な市場(ウェットマーケット)や個人商店が根強い人気を誇り、これに加えて近年は大型ショッピングモールやコンビニエンスストアが急増していることが分かりました。これらの多様なチャネルを効率よくカバーするためには、現地企業と連携した細やかな物流網と柔軟な配送オプションが必要となります。消費者は「コストパフォーマンス」を重視し、プロモーションや価格戦略による差別化が求められていると感じました。

今回のホーチミン出張を通じて、ベトナム市場は成長余地が大きく、特に若年層のデジタル対応力と多様な流通チャネルが際立っていることが把握できました。市場進出にあたっては、デジタル化を見据えたEC戦略と、伝統的チャネルの双方をバランス良く活用する必要があると想定されます。また、物流インフラの整備や現地パートナーとの信頼関係の強化が成功の鍵となります。これらの知見を踏まえ、柔軟かつ現地文化に根差した戦略をクライアントと今後も作り上げていきます。