産業機械・プラントメーカーの世界ランキング|日本企業の強みを解説【2026年最新】

多くの業界や企業では、競争力を高めるために生産設備を整備しています。この生産設備はプラントと呼ばれ、多くが設計・建設を専門に行う企業によって建設されています。そのプラント業界と密接に関係しているのが産業機械業界です。これら2つの業界は、日本の生産力や品質を支える重要な役割を果たしています。そこで本記事では、産業機械とプラントメーカーの世界ランキングをもとに、日本企業の立ち位置や強みをわかりやすく解説します。

※この記事は2026年1月に執筆された記事です

産業機械・プラントメーカーの役割と関係性

プラントとは、複数の産業機械が組み合わさり、大きな生産能力を生み出す設備のことです。化学プラントや発電所、製鉄所、食品工場など、様々な産業で不可欠な存在となっています。このプラントの建設には、産業機械メーカーとプラントメーカーが深く関係しています。それぞれの役割は以下のとおりです。

  • 産業機械メーカーの役割

産業機械の設計・開発を担当します。※産業機械とは、設備に組み込まれる「人の作業を補助、または代替する装置」のことです。

  • プラントメーカーの役割

プラント全体の設計・建設を担当します。必要な産業機械を組み合わせ、生産ラインを構築するのが主な役割です。

つまり、プラントメーカーは全体のシステムを設計・建設し、産業機械メーカーは用途に応じた機械を提供することで、高性能で効率的なプラントが完成します。

産業機械・プラント業界の世界市場規模

株式会社グローバルインフォメーションの調査によると、産業機械の世界市場規模は、2025年に6,134億ドルに達しました。それが2026年には6,501億ドル、2030年には8,476億ドルに拡大すると予測されています。年平均成長率は6.9%と高く、今後も力強い成長が続く見込みです。この成長の主な要因は、高精度機械や生産ラインの自動化の需要拡大です。世界中の製造業が効率と品質を追求する中で、産業機械の重要性はますます高まると見られています。

一方、プラント業界の世界市場も堅調な拡大が見込まれています。2023年の市場規模は3,179億ドルで、2030年には4,319億ドルに達する見込みです。年平均成長率は3.97%と産業機械よりやや低いものの、安定した成長が続く見通しです。特に、アジア太平洋地域での需要拡大が顕著と予測されています。

このように、産業機械とプラント業界は世界的な需要の増加に支えられ、今後も安定した成長が見込まれています。日本経済の発展においても、両産業は重要な産業と言えるでしょう。

参考:株式会社グローバルインフォメーション「産業機械の世界市場レポート 2026年

参考:株式会社グローバルインフォメーション「プラントエンジニアリングの世界市場の考察、予測(~2030年)

産業機械・プラントメーカーの世界ランキング

今後も安定成長が見込まれる中、どの企業が世界市場をリードしているのかを把握することは、日本企業の現在地を理解する上で重要です。そこで、産業機械メーカーとプラントメーカーのそれぞれの世界ランキングトップ10を紹介します。

産業機械メーカー(産業オートメーション・制御システム)の世界ランキング

産業機械には様々な種類があります。そこで今回は、産業オートメーション・制御システム分野の2024年の売上高を基準にした、世界主要企業ランキングを紹介します。

順位企業名売上高(2024年)国・地域
1位Siemens AG(シーメンス)830億ドルドイツ
2位三菱電機株式会社380億ドル日本
3位Honeywell International(ハネウェル)367億ドルアメリカ
4位Schneider Electric(シュナイダーエレクトリック)360億ドルフランス
5位ABB Ltd.(エイ・ビー・ビー)320億ドルスイス
6位Emerson Electric Co.(エマソン・エレクトリック)182億ドルアメリカ
7位Rockwell Automation(ロックウェル・オートメーション)91億ドルアメリカ
8位Bosch Rexroth(ボッシュ・レックスロス)75億ドルドイツ
9位ファナック株式会社66億ドル日本
10位横河電機株式会社37億ドル日本

参考:IMIR Market Research「Top Leading Companies Driving the Global Industrial Automation Control Systems Market 2025

産業オートメーション・制御システム分野では、日本企業が3社ランクインしており、上位にも名を連ねています。このことから、産業オートメーション・制御システム分野において日本は高い競争力があるとわかります。

プラントメーカーの世界ランキング

プラントメーカーの2024年の売上高世界ランキングは以下のとおりです。

順位企業名売上高(2024年)国・地域
1位Metallurgical Corporation of China(中国冶金科工集団)773億ドル
(5,520億人民元)
中国
2位Bechtel(ベクテル)170億ドルアメリカ
3位Fluor Corporation(フルーア)163億ドルアメリカ
4位AECOM(エーイーコム)161億ドルアメリカ
5位Saipem(サイペム)160億ドル
(145億ユーロ)
イタリア
6位Jacobs Solutions(ジェイコブズ・ソリューションズ)115億ドルアメリカ
7位TechnipFMC(テクニップFMC)91億ドルイギリス
8位Atkins Realis(アトキンスレアリス)72億ドル
(97億カナダドル)
カナダ
9位Subsea7(サブシー7) 68億ドルイギリス
10位日揮ホールディングス株式会社62億ドル
(8,326億円)
日本

中国の国有企業である中国冶金科工集団が圧倒的な売上高を誇る一方、その他の上位企業はアメリカ勢が独占しています。この状況から、プラントメーカーの世界市場は、中国とアメリカの企業が上位を占める構図であることがわかります。

日本大手メーカーの強み

各業界で上位に位置する日本の大手メーカーの特徴や強みをわかりやすく解説します。

産業機械:三菱電機株式会社

出典:三菱電機FA

三菱電機株式会社は、重点成長事業の一つとしてFA(Factory Automation)システム事業を位置づけています。名古屋製作所を中核に、約90年にわたるFA制御技術・駆動技術・メカトロニクス技術の蓄積が大きな強みです。シーケンサーやレーザー加工機を活用したソリューションにより、生産拠点の効率化や生産性向上に貢献しています。

さらに、世界29拠点にFAセンターを展開し、グローバルなサポート体制を構築している点も特徴です。各拠点には日本人エンジニアが駐在し、技術相談やトレーニング、アフターサービスを提供することで、日本品質を世界中で実現しています。

プラント:日揮ホールディングス株式会社

出典:日揮ホールディングス株式会社

日揮ホールディングス株式会社は、1928年創立の総合エンジニアリング企業で、世界80カ国で累計2万件以上のプラント建設実績を誇ります。豊富な実績に裏打ちされた高い完遂能力と技術力が同社の強みです。エネルギー・化学・LNG・半導体など幅広い分野でプラントの設計・建設を手掛け、世界トップクラスの技術力によりグローバル市場での存在感を高めています。海外売上比率は75%に達しており、世界から信頼できるエンジニアリング企業として評価されています。

世界で活躍する日本の産業機械・プラントメーカー

産業機械とプラントメーカーは、製造業やエネルギー産業、食品業などの生産活動を支える重要な柱です。両業界が密接に連携することで、効率的で高性能な生産システムを実現しています。世界市場で上位にランクインする日本企業は、高度な技術力を武器にグローバルでのシェア拡大を図っています。

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