ジェネレーション・アルファ(α世代)とは?特徴と市場決定権を解説

ジェネレーション・アルファ(以降、α世代)は、世界で約20億人がいるとされ、今後の消費トレンドを大きく左右する存在です。この世代は、まだ幼いにもかかわらず、すでに親世代の購買行動に影響を与え始めています。

ビジネスパーソンにとって、α世代が「どのような世代なのか」、そして「なぜ重要な存在なのか」を理解しておくことは重要です。本記事では、α世代の意味や特徴、市場決定権を持つと言われる背景を解説します。

ジェネレーション・アルファ(α世代)とは?

ジェネレーション・アルファ(α世代)とは、2010年から2024年頃に生まれた世代のことです。2026年時点では幼児から学生世代が中心で、現在の子どもたちの多くがこのα世代に該当します。

α世代の前の世代には、ミレニアル世代(1981~1996年頃)やZ世代(1997年~2009年頃)があります。これらの世代と大きく異なるのは、α世代は生まれたときからデジタル技術が身近な環境で育っているという点です。

例えば、iPhoneが初めて登場したのは2007年です。つまり、α世代が生まれる前から、スマートフォンという存在がすでに社会に浸透し始めていました。このような環境の違いが、α世代ならではの価値観や特徴を形づくっています。

名前の意味と由来

「ジェネレーション・アルファ」という名称は、オーストラリアのマーク・マクリンドル氏によって提唱されました。ギリシャ文字の1番目の「α」を採用することで、「新しい世代」という意味を込めているそうです。また同氏は、世界人口の増加を背景に、2025年頃にはα世代が最も人口の多い世代になると指摘しています。その規模の大きさからも、α世代は今後の社会や市場に大きな影響を与える存在として注目されています。

α世代の特徴

α世代は、生まれた時点ですでにデジタル技術が身近にある環境で育ってきました。こうした背景から、次のような特徴があります。

デジタルネイティブの世代

α世代は、スマートフォンやタブレット、動画配信サービスが当たり前の環境で育った、完全なデジタルネイティブ世代です。博報堂の調査によると、α世代が初めてスマートフォンやタブレットに触れた年齢は「1~3歳」が最も多いとされています。

このような背景から、α世代は生まれたときからタッチ操作に親しんでおり、感覚的にデジタルツールを使いこなす傾向があります。また、音声操作に対しても高い親和性を持っている点が特徴です。

参考:博報堂「メディアは生活者と共創していく α世代のキーワードから読み解く未来のメディア像 @メ環研フォーラム

インターネットを日頃から活用している

α世代は、インターネットを普段から活用している世代です。調べものをする、動画を視聴する、友人や家族とコミュニケーションを取るといった行動をオンライン上でできます。VR Digest plusの調査によると、3~6歳のα世代では約50~60%、10~12歳に至っては90%以上が週に1回以上インターネットを利用していると回答しています。

このように、α世代にとってインターネットは特別な存在ではなく、ごく身近なものです。その結果、オンライン上のコンテンツや情報は、α世代の価値観や行動に強い影響を与えています。

参考:VR Digest plus「α世代はテレビゲームや外で遊ぶより「動画視聴」が好き ーネット利用実態から紐解く

多様性を重視する傾向にある

α世代は、SNSや動画配信サービスを通じて、様々な人や価値観に触れている世代です。住んでいる地域やコミュニティに限らず、オンライン上で異なる文化・ライフスタイル・考え方に接する機会が多く、その経験から違いを特別視せずに「多様性」を重視する傾向にあります。また、豊富なコンテンツの中から自分で選択してきた背景から、個性や自分らしさを大切にする姿勢が見られます。

タイムパフォーマンスを重視する傾向にある

Z世代では、時間を効率的に使うという考え方、いわゆるタイムパフォーマンス(タイパ)を重視する傾向があります。これはα世代においても同様です。

α世代は、日常的に大量の情報やコンテンツに触れているため、限られた時間の中で必要な情報や体験を素早く得ることを重視します。例えば、動画を倍速で視聴したり、調べものをする際に検索エンジンではなく生成AIに質問したりする行動は、その代表例です。

このようにα世代は、短時間で体験できる方法を好む傾向があります。

世界でも同様にα世代に注目が集まっている

出典:Roblox

α世代は、世界で約20億人規模に達するとされ、各国で次世代の消費を担う存在として注目されています。近年では、α世代を起点に生まれた流行が他の世代へと波及するケースも増えています。

その代表例が、オンラインゲームプラットフォームのRoblox(ロブロックス)です。Robloxは、1日あたりのアクティブユーザーが1億人を超える規模のプラットフォームで、中でも米国では子どもの半数以上が利用しているとのことです。ユーザー自身がゲームや仮想空間を制作できる自由度の高さや、友人とつながれるソーシャル性が支持を集めた要因とされています。またRobloxを題材としたYouTube動画は累計で非常に高い再生回数を記録するなど、世界有数のプラットフォームへと成長しています。

このようにα世代を中心に広がった流行が、大人世代にも受け入れられ、結果として巨大な市場を形成するケースが生まれています。α世代の嗜好や行動は、もはや特定の年齢層にとどまらず、市場全体に影響を与える存在となっています。企業にとっても、α世代の動向は無視できない重要な要素になりつつあると言えるでしょう。

日本でもα世代が市場決定権を持つ背景

日本においても、α世代はすでに市場に影響を与え始めています。その背景には、親世代との関係性があります。α世代の親は主にミレニアル世代で、デジタル技術に慣れ親しんでいる点が特徴です。そのため、親子が同じゲームやデジタルコンテンツを楽しむなど、体験を共有しやすい環境が生まれています。
こうした親子間の体験は、消費行動にも影響を与えています。デジタルコンテンツに限らず、アナログ商品においても同様です。例えば、「ボンボンドロップシール」といったシールやシール帳の流行も、α世代を起点に親世代を巻き込んだことで大きな市場を形成しました。

今後、α世代は成長するにつれて、その影響力がさらに強まり、日本市場における意思決定を担う重要な世代になると考えられます。

α世代がこれからの市場を切り拓く鍵

α世代は、将来の消費を担う存在であるだけでなく、すでに親世代の購買行動や市場トレンドに影響を与え始めています。生まれながらにデジタル環境に親しみ、多様性やタイムパフォーマンスを重視する姿勢はこれまでの世代とは異なる消費行動を生み出すでしょう。実際に、α世代を起点に流行が広がり、世代を超えて市場を形成する事例も増えています。

その背景の一つは、世界においてα世代が最も人口の多い世代になると見込まれている点です。今後、成長するにつれて、その影響力は国内外の市場においてさらに強まっていくでしょう。こうした変化を的確に捉え、ビジネスチャンスにつなげるためには、消費者の動向や世代ごとの特性を把握することが重要です。

一方で、海外の消費者の情報を正確に把握するには専門的な知識や調査ノウハウが欠かせません。「海外のα世代にはどのような特徴があるのか」「どのような商品やサービスが支持されているのか」など、海外消費者調査や海外市場調査をご検討の際は、ぜひプルーヴにご相談ください。

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