欧米で成長するIT企業の特徴とヨーロッパ最新トピックス

日本から遠く離れたヨーロッパ。言語・文化はもちろん、ビジネス面においても企業の在り方や経営手法は日本企業と大きく異なります。

 
今回は、欧米で成長しているIT企業の特徴と、ヨーロッパのIT業界を中心とした最新トピックスについてお伝えします。

欧米で成長を続けるIT企業の特徴とは?

現地調査を通じて欧米の企業にヒアリングを行うと、日本企業からは想像もつかないような経営論を目の当たりにすることがあります。
ここでは、欧米で成長を続けるIT企業の「M&A」と「人材育成」に焦点を絞り、その特徴をご紹介します。

巧みなM&A交渉

今や企業の成長戦略としても欠かせないM&A。日本でもM&Aによって事業を拡大している会社は少なくありませんが、成長著しい欧米のIT企業は交渉の進め方自体が非常にスマートです。

 
彼らは、M&Aを実行する前に必ず「買収先企業のキーパーソン」にアプローチを行います。
キーパーソンというのは何も経営層に限りません。むしろ現場で実際にオペレーションを回しているような人物を重視する傾向にあります。
現場レベルの重要人物を押さえているからこそ、経営陣と従業員たちとの軋轢を最小限に抑えることができ、M&A後もスムーズに事業を進められるのです。

 
日本の場合は、経営状態や事業内容だけを見てM&Aを実行してしまう企業も多いでしょう。
現場に目を向けないまま買収を進めた結果、経営陣と従業員の連携が上手く取れず、想定していたシナジーを発揮できないといった事態も起こり得ます。

 
M&Aの際には、企業のハード面だけでなく、現場やそこで働く人々というソフト面を注視することが重要です。

業界のトレンドを捉えた人材育成

人材育成や組織作りに関しても、日本と欧米では考え方が大きく異なります。

 
「新入社員を育てる」という文化が根強い日本企業では、今も多くの会社が長期雇用を前提とした新卒一括採用を行っています。
日本独自の採用制度や新人育成にこだわりすぎた結果、優秀な人材を逃すことも多く、またせっかく育ててきた社員が辞めてしまった場合にも大きな痛手を負うことになります。

 
一方、欧米で成長している企業の多くは「人材は競合が育てる」という考えを持っています。
自社で一から新人を育てるのではなく、優秀な人材を競合他社から引き抜くことで、より効率的に会社を成長させていくという人材戦略です。
人材を育てる文化が無いため、中には昇進や昇給をほとんど行わない企業もあります。そういった企業の場合、一度会社を辞めて他社で研鑽を積み、高い役職でもう一度会社に入り直すという“出戻り”も一般的に行われています。

 
彼らは流動性が高いIT業界のトレンドをよく理解しており、時代を捉えた経営スタイルへと変化しています

IT企業を中心としたヨーロッパ最新トピックス

ここからは、現地のIT企業を視察する中で特に関心を寄せていたヨーロッパの最新トピックスをお伝えします。(※2018年4月現在の情報です)

日本企業への影響も懸念されるGDPR

皆さんは、「GDPR(General Data Protection Regulation)」をご存知でしょうか?
GDPRは「一般データ保護規則」とも呼ばれ、欧州経済領域(EEA)域内の個人データに関する情報保護を目的とした法律です。
GDPRではEEA域内の個人情報を域外に移転することを原則禁止しており、違反した場合には高額な制裁金が課されます。

 
2018年5月25日の施行に向け、現在ヨーロッパでは多くの企業が対応に追われています。GDPRの解釈には法律的な専門知識が必要とされることから、対応に苦慮している企業も多いようです。

 
日本ではあまり話題になっていないものの、EEA域内に現地法人がある日本企業はもちろん、EEA域内の個人情報を扱うすべての企業(公的機関や非営利団体も含む)が対象となり得るため、無関係な話ではありません。
特に個人情報を多く扱うIT企業に関しては、早急な対策が求められています。

イギリスのEU離脱

2016年の国民投票を経て可決され、世界に大きな衝撃を与えたイギリスのEU離脱。
2019年3月の離脱に向けて現在も交渉が進み、ヨーロッパのみならず世界中から大きな注目を集めています。

 
イギリスのEU離脱をめぐってはさまざまな問題が危惧されており、その一つとして、イギリスの優秀な人材や企業がドイツ・フランスなどの他国に流出するのではないかという懸念の声が上がっています。
一方、イギリスはヨーロッパ唯一の英語圏であることから、他国への流出は少ないのではという見方もあるようです。

 
EU離脱の影響を受ける業界では少なからず喜びの声もあります。
物流業界であれば、これまではEU間でスムーズに流通していたものが、独立によって通関ができることで新たな仕事が生まれるかもしれません。
独立に際して規制や法律ができれば、弁護士や税理士もその対応のために仕事が増えることになります。同様に、システムが変更になることで改修などの作業が増え、エンジニアの需要が高まることも考えられます。

 
しかし、EU離脱という判断が吉と出るか凶と出るかは正直、誰にも分かりません。
現地でも結局の所「何が起こるか分からない」という声をよく耳にしましたが、そういった不安感が人々の関心をより高めているようです。

経済成長著しい注目国ポーランド

人口3800万人を抱える東欧最大の国、ポーランド。現在、ヨーロッパで注目を集めている国の1つです。
特にスタートアップ企業の成長が著しく、首都ワルシャワにはスタートアップを行う起業家のための支援施設「Google Campus」を置かれていることからも、その注目度の高さがうかがえます。

 
特筆すべきは、ポーランドの経済状況です。
ポーランドの経済成長率は20年以上、一度もマイナスになっておらず、2008年のリーマンショック後も不況にあえぐEU域内で唯一成長率がプラスとなっていました。

 

出典:世界経済のネタ帳

 
現在は共産主義から資本主義へと転換した当時の経営層が世代交代のタイミングを迎え、会社を売却したいと考える企業が増えているといいます。これを好機と捉え、ポーランド進出を狙う海外企業も多いようです。
また、ポーランドは親日国でもあるため、日系企業にとっては多くのビジネスチャンスが期待できる国の1つです。

 
プルーヴでは、調査を通じて現地企業の情勢や関心事にアンテナを張り、常に情報収集を行っています。
そして、そこで得た情報から「何が見えるのか、どうすべきか」を常に考え、お客様の海外進出をサポートする上で生きた情報として活用することを重視しています。こうした情報が進出戦略を考える上でのヒントとなれば幸いです。

 

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