マレーシアから視る日本企業の構造 -プロダクトアウトとその先-

先日、マレーシアに滞在して現地の日本製品に関する市場調査を行いました。
今回は、マレーシア視察をもとに感じた海外進出における日本企業の構造について考察したいと思います。

マレーシアは先進国?

マレーシア 企業

 
みなさんは、マレーシアという国にどのようなイメージを持っているでしょうか。
マレーシアはタイやシンガポールなどのASEAN諸国や、日本とも密接な繋がりを持ち、イスラム教国であることから中東諸国との結びつきも強い国です。
ただ、欧米に比べて先進国という印象は薄く、むしろ発展途上国というイメージのほうが強いのではないでしょうか。

 
実際にマレーシアに行ってみると、都市部(特に首都クアラルンプール)は近代化が進んでおり、ショッピングモールの作り方はアメリカやオーストラリアなどの先進国に引けを取っておりませんでした。
また、2020年までに先進国の仲間入りを果たそうという動きも活発化しており、2014年時点で1人あたりのGDP(国内総生産)は1万830ドル(世界平均:1万804ドル)と、アジア諸国の中でも着実に前進していると言えるでしょう。

 
一方で、表に見えない部分ーたとえば、水道管はイギリス植民地時代のものを未だに使用しており、国内のインフラはまだ追いついていないという印象を受けました。

 

プロダクトアウトとマーケットインの構造

現地で話を聞いていると、「日本製品は信頼できるけど高すぎる」「機能がいっぱいあってもそんなに使わない」という声を耳にしました。
それを聞いて、現地のニーズと日本企業の売り出し方にどこか決定的なズレが生じているのではないかと考えました。
というのも、一般的に日本企業は技術ファースト(プロダクトアウト的考え方)と言われています。
※プロダクトアウト…買い手(顧客)のニーズよりも、「作り手がいいと思うものを作る」「作ったものを売る」という考え方。

 
もちろん技術ファーストといっても、技術者も国内のニーズについては、各部門連携してプロダクトを作っているとは思われます。
ただし、技術者自体が海外に赴くことがあまりないため、いざ海外進出をする際に、海外のニーズを想定したプロダクトを作れる人は少ないと思われます。

 
さらに多くの日本企業は、国内での成功体験をそのまま海外に持っていこうとするため、必然的に海外でのニーズが優先されることがないのかもしれません。
つまり、視点が「海外から日本」ではなく「日本から海外」という、本来考えるべきグローバル化の視点が欠落しているということではないでしょうか。

 
現地の求めているニーズを優先する、いわばマーケットイン的な考え方がもっと浸透しても良いのではないかと思います。

 

マーケットインの落とし穴

しかし、ただ単にマーケットイン的な考え方を導入すればいいというわけではありません。

 
なぜなら、すでにその考え方は中国や韓国など、他のアジア圏の企業が積極的に取り入れているからです。

 
中国の場合、マーケットが欲しいと言うとすぐに取り掛かり、商品開発スピードが早く、
3,500人という莫大な数の技術者やエンジニアたちによって開発が勧められていました。
日本の技術者が多くて200人〜300人で開発されるところを見ても、その差は歴然です。

 
極端な例と思われるかもしれませんが、人口を考えれば10倍ほどの開きがあるので、でごくごく自然な開発体制と考えておいたほうがいいと思われます。

 

シンプルなメッセージ性にシフトを -引き算の考え方-

プロダクトアウトとマーケットインから日本企業の構造について話をしてきましたが、どちらが優れているとことではありません。

 
今、そしてこれからの海外事業展開において大切なことは、技術者自身が現地に行って実際にニーズを見たり聞いたりして、技術側の考え方を海外のニーズに寄せて行き、そこに日本が持っている文化的な付加価値をどう載せて行くか、ということではないでしょうか。
文化はすぐに真似できるものではありません。

 
そして、打ち出す際のメッセージはシンプルにしたほうがいいでしょう。

 
日本の市場は足し算しかできないという印象があるように思います。
というのは、さまざまな機能や売り出し方を考えるなど、あれもこれもとメッセージを詰め込む傾向にあるからです。
しかし、その部分だけに特化しても、結局何が言いたいのか、どこを売り出したいのかわからなくなってしまいます。
なので、メッセージは引き算していってシンプルかつ、ひとつのほうが良いでしょう。
それに付随して、ソリューションを絞るのも重要です。

 
先ほどマレーシアはあまり水が綺麗ではないとお伝えしました。
ということは、「水を綺麗にする」というニーズが現地であるわけです。
たとえば技術側の人間が行けば、実際に水道の構造などを見て具体的なアイディアを出すことができます。そういった機会をチャンスと捉えた時に、既存の製品に足し算で機能付加をして商品開発をするのではなく、既存既存で不必要なものを必ず引き算し、その必要な機能だけを追加すれば良いわけです。

 
日本は、新しい技術を生み出すことに優れている国だと思います。
ところがマーケティング的に採算が取れない、などの理由で営業側とぶつかることもままあります。
プルーヴでは技術者側と営業側のあいだに入って、第三者の視点からの切り口で一緒に考えることができます。
ぜひ、一度お問い合わせください。

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