誰もが宇宙に行ける時代に?宇宙旅行市場とキープレイヤーたち

ユーリ・ガガーリン初めて有人宇宙飛行を成功させ、「地球は青かった」という名言を残してから、早60年。

ガガーリン

最近ではAmazonのCEOで有名なジェフ・ベゾス氏が、宇宙旅行へ行くというニュースが流れ世界中で話題にもなり、ようやく民間人が宇宙旅行へと行くことができるようになる時代となってきました。

宇宙へ行くとなると莫大な予算を必要とし、さらには入念な安全性の確保、専用の訓練などをする必要もあり、並の人には到底行くことのできない夢のある壮大な事業となります。

しかしながら、壮大であるが故に世界中のさまざまな投資家や企業家が関心を持ち挑戦をし始めている市場でもあります。

どんな人物がどのような形で宇宙旅行へと挑戦しているのでしょうか。

この記事では今話題の宇宙への旅の夢を実現するキープレイヤーたちについてお話していきます。

 

ソユーズと初めての自費宇宙旅行

最近では世界中の多くの企業家が、宇宙への旅に挑戦しようと試みていますが、実は過去にも宇宙旅行を自費で挑戦した人物がいるのです。それはデニス・チトー氏。

デニス・チトー氏はアメリカの技術者で、企業家でもあり、Wilshire Associatesという投資会社を設立し成功をした人物です。もともと大学では宇宙航空学を専攻しNASAでも技術者として勤務していました。

そして今から20年前の2001年4月28日に、ソユーズTM-32に乗り込み、国際宇宙ステーション (ISS) に約1週間程滞在。このロケットには、カザフスタンの宇宙飛行士タルガット・ムサバイエフ氏と、ロシアの宇宙飛行士、ユーリー・バトゥーリン氏と3名が乗車していました。そしてこの宇宙旅行にかかった費用はなんと約2000万ドルと言われています。

soyuse

このソユーズは、ISSへと有人で往復するためのロシアの宇宙船で、今なお現役で使用されています。民間人を乗せた宇宙旅行を2001年から2009年9月のTMA-16の打ち上げまで行っており、表計算ソフト、エクセルの開発で有名な、チャールズ・シモニー氏も2回の宇宙飛行を経験しています。この宇宙旅行の費用は1人、数10億円といわれており、この価格は庶民には到底手出しができない価格ですよね。

チトー氏はもともと宇宙工学の知識があり、資金力もさることながら乗船する上での知識を備え、宇宙旅行者としては最高の条件を兼ね備えた人物といえるでしょう。

 

リチャード・ブランソン

ヴァージン社

リチャード・ブランソン氏は英国初の多国籍企業ヴァージン・グループの会長であり、エリザベス女王から準貴族である「ナイト」の称号をも賜ったイギリスの実業家です。日本でも以前はヴァージン・コーラの販売やヴァージン・メガストアの店舗展開をしていたこともあり、ご存じの方も多いのではないでしょうか。ブランソン氏が持つヴァージン・グループはそのほかにも、多くの業種を抱えており、映画館、通信、飲料、金融、航空、そして宇宙旅行ビジネスをも担っています。

このヴァージングループの中の、宇宙旅行会社の「ヴァージン・ギャラクティック」社が、年間500人を宇宙への旅へ送り出すという計画を立てています。ヴァージン・ギャラクティック社は、まずは2013年の4月に飛行試験を行い、2018年12月には宇宙空間への有人飛行を成功させました。

そして2021年の7月11日、とうとうブランソン氏を乗せたロケット「スペースシップツー」が発射され、高度約80キロ地点で3分間の無重力体験を行いました。ブランソン氏とともに乗船したのは、パイロットであるデイヴ・マ氏、マイケル・マスッチ氏、そして、ヴァージン・ギャラクティックの社員であるベス・モーゼス氏、コリン・ベネット氏、シリシャ・バンドラ氏の計6名。アメリカのニューメキシコ州の砂漠地帯に建設された、「スペースポート・アメリカ」と呼ばれる、世界で初めての商業用の発射基地から行われました。

このヴァージン・ギャラクティック社は創業当時から既に宇宙旅行へのチケットを一人あたり25万ドルにて発売しており、既に700人以上が購入済みということです。

今回のブランソン氏の安全な地球への帰還により、一般の人々の間にも関心が増え、この宇宙旅行の成功が、チケットを購入するだけで宇宙旅行に行くことができる事業への足がかりとなることは間違いないでしょう。ブランソン氏は資金力と自らが所有するヴァージン・ギャラクティック社という宇宙旅行会社を持ち合わせていたため、宇宙旅行への切符を手に入れることができました。そして「民間自費宇宙旅行、世界初」というのは歴史にも残る形になり、大きな知名度の向上と、自社ブランドの宣伝になるでしょう。

もし宇宙船の打ち上げに失敗があった場合、自らの命が危険にさらされることもさることながら、自身の会社の株価が下がる恐れもありましたが、無事に成功を遂げ成功後に5億ドルの増資計画を発表しました。株価自体は上下変動していますが、知名度の向上と、この成功による期待感が株式市場の中で受け入れられている状況です。

 

ジェフ・ベゾス

アマゾン

冒頭でも既述したAmazonのCEOであるジェフ・ベゾス氏。ブランソン氏に少し遅れ、2021年の7月20日(現地時間)に宇宙への有人飛行を行いました。

ジェフ・ベゾス氏と一緒に宇宙船に乗り込んだのは、ベゾス氏の弟であるマーク・ベゾス氏、1960年代にアメリカの女性宇宙飛行士として選出されたものの、プログラム自体が中止となってしまった宇宙飛行士最高齢のウォーリー・ファンク氏(82歳)、そしてオランダ出身で、投資会社サマセット・キャピタル・パートナーズのジョーズ・デーメン最高経営責任者(CEO)の息子の最年少宇宙旅行者となった、オリバー・デーメン氏(18歳)の4人です。

この宇宙旅行はアメリカの「ブルーオリジン社」が行い、同社が開発したBlue Origin NS-1(ニューシェパード-1)で宇宙旅行へと向かいました。搭乗者のジェフ・ベゾス氏自体がブルーオリジン社を設立したため、マーク・ベゾス氏と、ウォーリー・ファンク氏はこの宇宙旅行に招待されました。そしてあと残りの一席は非公開の入札で行われ、159か国から7000人もの人々が殺到し、その最高額は31億円にも上りました。

一旦は入札者が決まったものの、この入札を勝ち取った人物は参加を辞退し、候補が繰り上がってジョーズ・デーメン氏のもとに渡りました。それが息子であるオリヴァー・デーメン氏に譲り渡され、彼が参加することになったわけです。

宇宙旅行は、カーマンラインと呼ばれる高度100キロほどの位置にあ宇宙空間と地球の大気圏の間にある空間上まで到達し、無重力状態を体験。世界でも有数な企業のAmazonのCEOということと、宇宙旅行会社を有することにより、この宇宙旅行が成功しました。

ブランソン氏に対しては出発が少し遅れ、民間自費宇宙旅行世界初、というのは逃しましたが、それでも入札方式で乗員を募集したり、史上最年少と最年長の乗員がいるなど、話題には事欠かないイベントとなりました。

ただしベゾス氏はすでにAmazonの、CEOを2021年7月5日に退任。さらにブルーオリジン社自体も非公開株の会社です。この宇宙旅行の成功によってベゾス氏がどのように、動くのか。その動向が注目されています。

 

イーロン・マスク

tesla

アメリカの新興電気自動車会社で有名なテスラのCEOであるイーロン・マスク氏も宇宙旅行の計画があることがわかりました。マスク氏は、自身でも宇宙輸送サービス会社「スペースX」のCEOをしており、同社は2002年にアメリカのカリフォルニアで設立されました。スペースX社はNASAと協力し、すでに国際宇宙ステーションへの有人飛行を成功させており、民間火星探索などの計画も進めています。

 

イーロンマスク

しかしながらマスク氏は、自身の会社を使用するのではなく、ヴァージン・ギャラクティック社の宇宙旅行チケットを購入し、宇宙旅行を計画しているそうです。ヴァージン・ギャラクティック社の宇宙旅行チケットは順番待ちがあり、その大量の順番待ちリストの中で待つこととなり、実際の宇宙旅行は先の話になりそうです。

マスク氏はSNS等での過激な発言など話題に事欠かない人物で、宇宙旅行に関しても更なる話題を提供してくれるはずです。資金力や発言力のアピール性も申し分無いマスク氏ですが、ブランソン氏などと比べ、出発が後発に終わってしまいました。さらに自らが宇宙旅行の会社を所有するベソス氏を見ると、両氏の宇宙旅行と比べインパクトが薄い様子。

マスク氏が宇宙旅行へ出発する前に、世間の話題になるであろう事柄を編み出し、また世間をあっと言わせることがで知るのでしょうか。

 

日本の宇宙に行った民間人

日本の民間人で初めて宇宙に行ったのは、1990年に放送業者TBSの社員でジャーナリストある秋山豊寛氏。宇宙飛行士である毛利衛氏よりも早く1990年12月2日にカザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から発射されたソユーズTM-11に乗り込み、その後ロシアの宇宙ステーション、ミールに滞在。日本人として初めて宇宙に行った人物でもあり、費用は自費ではなく、TBSのサポートを得て宇宙へ行きました。

乗組員は旧ソ連の宇宙飛行士2名、ヴィクトル・アファナシェフ氏とムーサ・マナロフ氏、そして秋山氏のあわせて3名。この時にかかった費用も発射から、宇宙ステーション滞在費用、帰還費用のみで2000万ドルといわれています。秋山氏は日本のジャーナリストとして宇宙を報道するというような形で、さらに企業からのバックアップで派遣されるという形で宇宙に向かったので、他の起業家の人たちの動機とはかなり異なりますよね。

 

起業家の宇宙旅行の目的

ロケット

個人宇宙旅行へと夢を向ける人々の多くは起業家や投資家であり、大きな金額を動かせる人物です。

お金があるからただ宇宙へ行きたいのかというとそういうわけでもないかもしれません。既述したチトー氏は、民間人初の宇宙旅行者であることで、取材や講演などの仕事が増え、宇宙旅行に2000万ドルを費やしたものの、その5倍の報酬を得たといわれています。企業家であれば、宇宙旅行を自社の宣伝、認知度を広げることや株価の上昇を目指すことも当然考えるでしょう。

宇宙旅行をすると発表するだけで、ニュースや新聞、ネットやSNSにまで自分の会社のことが取り上げられるのですから、効果は抜群。多額の費用が掛かったとしても、大企業の宣伝費用と考えれば安いものなのではないでしょうか。

その一方で秋山氏のようにジャーナリストとして宇宙へ旅立つ人もおり、一心に宇宙旅行を夢見ている人もいるでしょうが、さまざまな目的のもとに宇宙へと旅立っているのですね。

 

まとめ

世界中の多くの人たちが夢見る宇宙旅行。現在はまだまだ宇宙へ行くには莫大な資金力が必要でハードルが高いものです。そのため、資金力のある多くの起業家たちが技術の成熟してきた宇宙航空業界に興味を示し、さまざまな目的によって宇宙への旅行を楽しめるようになりました。

これからの未来、少しずつ安全性技術や、コストが削減可能な技術が発展していき、一般の人でも宇宙の旅を楽しむことができるようになるかもしれませんね。

 

 

初の自費宇宙旅行

https://www.cisco.com/web/JP/news/cisco_news_letter/mail/0211/special/index.html

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/81150

ソユーズの費用について

https://www.jiji.com/jc/article?k=2021051301274&g=soc

ヴァージンギャラクティック社宇宙計画

https://sorae.info/030201/4872.html

リチャード・ブランソン氏の宇宙旅行

https://forbesjapan.com/articles/detail/42345

ジェフ・ベゾス氏宇宙旅行

https://www.mashupreporter.com/mark-bezos-travel-to-space-with-his-brother/

https://www.bbc.com/japanese/57859008

space x

https://www.spacex.com/

イーロン・マスクの宇宙旅行

https://japan.cnet.com/article/35173786/

秋山氏の宇宙旅行

https://news.mynavi.jp/article/20210514-1888396/

 

 

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