ベンチマーク調査とは?競合他社から学ぶ海外成長戦略

海外進出を検討しているご担当者様の中で、「自社の商品やサービスは、海外市場でも勝ち目があるのか?」と不安に感じている方もいるかもしれません。そのような不安を解消するのが、ベンチマーク調査です。国内はもちろん、海外成長戦略においても有効な調査手法です。 

本記事では海外進出を検討している企業様に向けて、ベンチマーク調査の目的や手法、プルーヴが支援した事例を紹介します。 

ベンチマーク調査とは 

ベンチマーク調査とは、競合企業や先進企業を分析し、その結果と自社を比較する手法です。例えば、自社商品が競合企業の製品と比べて、どの機能が優れているのか、どの点が劣っているのかを明確にする調査が該当します。また、調査の対象となる企業は「ベンチマーク企業」と呼びます。 

ベンチマーク調査を実施する目的 

ベンチマーク調査を実施する主な4つの目的を紹介します。 

成長戦略の策定に活用する 

自社だけのリソースや経験だけでは、次にどのような戦略を打ち出すべきか、アイデアが浮かばないこともあります。そのようなときに有効なのが、ベンチマーク調査です。競合企業や先進企業の戦略を把握することで、新しい発想や改善のヒントを得ることができます。 

競合企業との差別化を図る 

ベンチマーク調査は、競合企業との差別化にも有効です。競合の戦略や商品を分析することで、自社の強みを生かした独自性のある戦略を打ち出しやすくなるからです。 

先進企業のビジネスモデルを取り入れる 

先進企業は、成功したビジネスモデルの具体例と言えます。そのビジネスモデルをベンチマーク調査で学ぶことで、自社のビジネスモデルを改善できます。 

代表的な先進企業は、国内であればトヨタ自動車株式会社、海外であればAppleやGoogleなどです。これらの先進企業の成功事例を分析し、自社の戦略に応用することで、より実効性の高い成長戦略を策定できます。 

自社の課題を分析する 

ベンチマーク調査の目的の一つは、自社の課題を分析することです。ベンチマーク企業のデータと自社を比較することで、課題が明確になり、効果的な改善策につながります。 

ベンチマーク調査の手法 

ベンチマーク調査は次の3つの手法で行うのが一般的です。 

公開情報の収集 

基本的な手法の一つが、公開情報を活用した調査です。具体的には、企業のWebサイトやIR資料、プレスリリース、業界レポートなどから情報を収集します。この方法のメリットは、比較的低コストで広範囲の情報を収集できる点です。特にIR資料には、中長期の戦略計画など、企業の方針や成長戦略が明記されていることもあります。こうした情報を活用することで、競合企業の戦略を把握できます。 

アンケート 

アンケート調査は、取引先や顧客から直接意見や評価を収集する手法です。アンケート調査のメリットは、顧客目線から競合との違いを明確にできる点です。そのため、自社商品と競合商品のサービスの強みや弱みを評価する際に有効な方法と言えます。 

ヒアリング 

ヒアリングは、ベンチマーク企業やその情報を持つ専門家、業界の有識者、顧客に対してインタビューを行う手法です。質問を通じて表面的な情報だけでなく、深い部分まで把握できるのがメリットです。 

ヒアリングの方法には、インタビュアーと対象者が1対1で行うものと、1対複数で行うものがあります。1対1の形式では情報を掘り下げやすく、1対複数の場合は議論が活発になりやすいという特徴があります。 

ベンチマーク調査の調査項目 

ベンチマーク調査の調査項目は、目的や業界、調査の手法などによって異なります。代表的な調査項目は以下のとおりです。 

経営指標:売上高、営業利益 
組織体制:社員数、部署構造 
取引先:販売先、仕入れ先 
生産設備:設備の規模、稼働率 
マーケティング:顧客獲得単価、広告のコンバージョン率

精度を高めるには、1項目に絞るのではなく、複数の項目を調査して体系的に分析することが大切です。 

ベンチマーク調査を実施する際の注意点 

ベンチマーク調査は自社の現状や戦略を客観的に把握できる手法です。しかし、方法を誤ると成果につながらない可能性もあります。ここでは、実施する際に注意すべき3つのポイントを解説します。 

目的を明確にする 

ベンチマーク調査で重要なポイントは、目的を明確にすることです。差別化を目指すのか、成長戦略のヒントを得たいのかによって、調査すべき対象や項目が異なるためです。 

差別化であれば競合企業が有効ですが、成長戦略のヒントであれば先進企業の事例のほうが効果的なこともあります。 

目的が不明確なまま情報を集めても、有益な比較や分析にはつながりません。まずは調査の目的を明確に設定し、調査を進めることが大切です。 

ベンチマーク企業を慎重に選定する 

ベンチマーク調査で成果を出すには、比較対象となるベンチマーク企業の選定が重要なポイントです。感覚や曖昧な情報で選んでしまうと、調査結果の信頼性が低下します。明確な基準を設けることが大切です。基準の例は、以下のとおりです。 

  • 売上高 
  • 商材のジャンル 
  • 展開しているエリア 

こうした基準を設定することで、自社と共通点の多い企業を選定できるため、成果につながりやすくなります。 

データが偏らないように配慮する 

収集するデータが偏ると、実態とかけ離れた結果になる恐れがあります。例えば、アンケート調査で自社の顧客ばかりを回答者に選ぶと、意見が偏る可能性が高まります。こうした偏りを防ぐためには、複数の調査手法を組み合わせるなど、データの信頼性を高める工夫が必要です。 

海外におけるベンチマーク調査の支援事例 

注意点を押さえても、自社のリソースだけで正確かつ網羅的なベンチマーク調査を実施するのは簡単ではありません。特に海外の場合は、言語の違いや入手可能なデータ量の差など、様々なハードルがあります。そのため、さらに難しいと言えるでしょう。 

こうした課題を抱える企業様に対して、プルーヴは海外事業のパートナーとして、海外のベンチマーク調査を支援しています。ここでは、実際に支援した2つの事例を紹介します。 

中国市場進出:自動車用部品メーカー 

中国の自動車用部品市場では、現地メーカーが価格競争力を背景に急速にシェアを拡大していました。こうした状況の中、中国に進出している自動車用部品メーカー様から、ベンチマーク調査のご依頼をいただきました。背景には、現地メーカーの情報が乏しく、有効な対策を打てない状態が続いていたことがあります。 

弊社では、財務情報の取得や海外有識者へのヒアリングを通じて、ベンチマーク企業の強みと弱みを分析し、次のアクション案の策定まで支援しました。その結果、ご依頼された企業様から高い評価をいただいています。 

事例:中国における自動車用部品(インパネ)メーカーのベンチマーク企業実態把握調査 

ポーランド市場進出:消費財メーカー 

ポーランドに製造拠点を持つ消費財メーカー様は、現地での事業継続と拡大に課題を抱えていました。そこで弊社では、輸出拡大に向けたベンチマーク調査を実施し、事業戦略に関する分析結果を提供しました。その結果、重要な意思決定に役立ったと高く評価されています。 

事例:FMCG商材における競合ビジネス実態把握及び分析支援 

海外成長戦略の策定にベンチマーク調査を活用しよう 

国内に限らず、海外においてもベンチマーク調査は戦略を策定する上で有効な手法です。自社の優位性や改善点を客観的に把握でき、事例で紹介したように意思決定の判断材料にもなります。しかし、海外では情報源が限られるため、実施するには専門のノウハウやネットワークが必要です。 

海外でのベンチマーク調査に関心のある企業様は、ぜひ弊社のノウハウやネットワークの活用をご検討ください。 

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