アメリカのサードウェーブコーヒーチェーン店を視察して感じた、他業界のトレンドをウォッチする重要性

今回は、アメリカで飲食業界の視察を行った際に感じた、他業界のトレンドをウォッチすることによって、そこから次のトレンドを予測し、備えることの重要性についてお伝えします。

コーヒー業界におけるサードウェーブとは

今回、私たちはアメリカで飲食業界を調査するためにサードウェーブコーヒーのチェーン店を視察して回りました。サードウェーブとはコーヒーのトレンドを指す言葉で、1960年代までの家庭でコーヒーを飲む習慣が広まったファーストウェーブ、1960年代から2000年代までのスターバックスをはじめとするシアトル系コーヒーチェーン店に代表されるセカンドウェーブを経て、2010年代に始まったコーヒーを高級食品のように提供するトレンドを指します。

 
また、それぞれのトレンドごとに、ファーストウェーブではキリマンジャロ、ブルーマウンテンといったコーヒーそのものの違いが、セカンドウェーブでは国や生産地の違いが、サードウェーブでは農園の違いが注目されています。時代を経るごとにコーヒーが細分化され、その微細な違いに注目が集まるようになってきた様子は、ワインのトレンドと似ています。

サードウェーブコーヒーチェーンを視察して感じたこと

今回の視察をしながら考えたことは、新たに入り込むには難しいマーケットではないと分かりました。
そもそもトレンドといってサードウェーブコーヒーのチェーン店はそれほど店舗数が伸びていないこともあります。さらに各店舗に導入されている設備機器に関して話を伺っても、立ち上げ時の業者との付き合いを大事にしており、新しい会社が入り込むにはよほどのメリットを提示できないと厳しいと感じました。

 
一方でコーヒー業界ではサードウェーブの次に、フォースウェーブが今後到来するといわれています。フォースウェーブの特徴は、まず豆に注目が集まるといわれています。その象徴が「ゲイシャ」という豆で、特にパナマ産のゲイシャは100グラムあたり数万円で販売される超高級豆となっています。また、バリスタの大会が盛んになりつつあるので、「誰が淹れたか」がポイントにもなると予想されています。その影響を受け、コーヒーを淹れる機械にバリスタ大会の優勝者の淹れ方を覚えさせる取り組みもなされています。

 
このような次の流れを先読みして、今のうちに豆を扱う人たちとの関係を強化して、コーヒー業界に進出する準備をしていくことは大切でしょうか。実際にサードウェーブでは立ち上げ時の業者が幅を利かせていたことを考えれば、最初の一歩がどれだけ重要になるかは想像に固くありません。

他業界のトレンドをウォッチする

海外進出を検討する際、自社の取り扱う商品が流通する業界を見ることはどの企業もおこなっていることでしょう。ただ他業界のトレンドまで積極的にウォッチしているかというとそこまで行っている企業は殆どありません。
ですが、他の業界から自社の商品を展開させるためのヒント見出すこともできます。なぜなら、多くのトレンドは似通っていることが多いからです。

 
実際に、コーヒーのように身体の中に取り込むものとして考えると食品業界の一部と考えて良いでしょう。そして、現在の食品業界のトレンドは、高い安全性や透明性が求められるというところにあります。

 
その例として、近年のお菓子・野菜・ワインのトレンドをご紹介しましょう。

1.アメリカのお菓子のトレンド -ヘルシー志向・サステナビリティ志向を反映-

以前、プルーヴではアメリカの高級スーパー・ホールフーズマーケットの調査を行いました。その際、店舗にある食品の多くがオーガニックやNON-GMO(非遺伝子組み換え食品)を謳っており、シュガーレスやカロリーオフのスナック類、グルテンフリー食品などが取りそろえられているのを目にしました。これらは、アメリカにでは近年ヘルシー志向がトレンドであることと、ミレニアル世代のサステナビリティを求める価値観がスナック類という身近なものに対しても及んでいることを反映しています。

 
参考コラム:ホールフーズ・マーケットにみるアメリカの食トレンド

2.日本の野菜のトレンド -フリマアプリで生産者とつながり、直接購入する-

日本では以前から「生産者の顔が見える野菜」というトレンドがあり、スーパーや道の駅では生産者の名前や顔写真がパッケージに印刷されている野菜が人気を集めています。さらに最近ではこの段階から一歩進み、生産者とフリマアプリでつながり直接野菜を買うという動きが注目されています。

 
フリマアプリ「ラクマ」の調査によると、ラクマ内で取引された野菜は2017年3月と2018年3月の同月対比で11.9倍に伸びており、急速な人気を得ていることがわかります。さらに、同じくフリマアプリの「メルカリ」には「メルカリチャンネル」というライブコマースチャンネルで野菜を売る農業生産者が出現しています。あるニンニク農家の男性は、メルカリチャンネルで農産物や調理方法の紹介、生産現場の様子などをライブ配信し、多い時には1回の配信で97万円を売り上げたそうです。

3.フランスおよび近年の世界的なワインのトレンド -時代により品種・土地・生産者・栽培にトレンドが-

ワインは長い歴史がある飲み物であり、古くから様々な国でトレンドが見受けられました。ワインの年間生産量1位のフランスでも例外ではなく、14~16世紀にはロワール産、17世紀にはブルゴーニュ産、18世紀にはボルドーやシャンパーニュ産というように産地のトレンドがありました。

 
近年ではフランス産のみならず各国のワインが世界中に流通しており、そのトレンドも刻々と変わっております。2019年の最新トレンドは、生産国でいうとイタリア産ブドウに注目が集まっています。イタリアは地域によって気候が大きく異なるので、多様なブドウを作ることができるからです。また、収穫方法を変えて高品質なワインを作る、世界的な気候変動に耐えうる品種のブドウに注目が集まるなど、着眼点は生産地ではなく品種や栽培法といったものに細分化されています。この点は、前述したようにコーヒーと共通点があるといえます。

プルーヴ社が大切にする「他業種に関わるからこその視点」

プルーヴ社は特定の業界に特化した調査をしていません。それは、お客様がどの業界・業態であれ、他業界での「取り組み事例」「成功事例」「失敗事例」といった知見を活かすことで、フラットで本質を得たご提案ができると考えているからです。

 
そして、これは今回のことでも当てはまります。自分の業界だけを調査してもトレンドの後乗りになってしまい、すでにプレイヤーが固まっていて、進出が難しい状況になりがちです。そこで、次に来るウェーブを見て準備する必要性があるのです。今回のケースでいうと、コーヒー業界の調査をした上でお菓子・野菜・ワイン3業界を見ると、時代を先読みした様々な進出の可能性が見えてきます。

 
私たちは今後もこの視点を忘れず、お客様に常にご満足いただけるようなご提案ができるように調査を進めてまいります。海外進出をご検討される方はぜひご相談ください。

 
【参考記事】

フォースウェーブについて
https://president.jp/articles/-/24076
http://www2.enekoshop.jp/shop/coffee/item_list?category_id=225622
ホールフーズ・マーケットにみるアメリカの食トレンド
https://www.provej.jp/column/america-foodtrend/
楽天のフリマアプリ「ラクマ」農産物の取引実態について調査結果を発表
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000789.000005889.html
フリマアプリで野菜が売れた ライブ配信、最高97万円
https://www.asahi.com/articles/ASLBZ5H96LBZPLPB00J.html
フランスのワインの歴史
https://www.asahibeer.co.jp/enjoy/wine/know/wine/c_01.html
2018,2019年ワインのトレンド
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000024312.html
https://www.enoteca.co.jp/item/list?_label=8R
他業種に関わるからこその視野・視点(プルーヴ)
https://www.provej.jp/service/feature/thought/

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