医療機器産業海外実態調査

医療機器産業海外実態調査

業界: 電機・精密
地域: 北米
国: アメリカ

医療機器
医療機器

課題

米国では革新的な医療機器が次々と生まれているのに対し、なぜ日本ではそれが生まれないのでしょうか。厚生労働省では、臨床現場と医療機器メーカーとの連携のしくみや異業種参入支援制度など、国家間の市場メカニズムの違いが原因と考えておりました。そこで、厚生労働省では米国との差異を埋めるための環境整備をしていくための調査を実施することとしました。

支援内容

米国における医療機器開発の一般的な状況については多数の先行研究が存在することから、今回はケーススタディアプローチを採用しました。
近年米国で開発された医療機器のうち、社会的に大きなインパクトを与えた製品に絞り込みを行い、頭蓋内動脈瘤の治療機器「Pipeline」に焦点を当て調査を行いました。

「Pipeline」の開発者や投資家などにデプスインタビューを行うことで、ニーズの発見、アイデアの萌芽、事業化デザイン、商品開発、臨床試験、薬事承認、製造、販売と開発の経緯をフェーズごとに詳細に追い、またキーパーソンたちのバックグラウンドやモチベーションの源泉を理解することで、その背景にある日米の環境の差異を浮かび上がらせました。


取材先
・開発者 ・FDA認証取得責任者 ・ベンチャーキャピタル ・エンジェル投資家

結果

米国で革新的な医療機器が次々と生まれる背景には、失敗をネガティブに捉えるのではなくチャレンジすること自体を称賛する文化や、転職を数年サイクルで繰り返し、仕事を通して築いた人脈でビジネスを始めるのが一般的であるといったキャリア形成方法が影響していることが分かってきました。

それらを踏まえ、日本において医療機器開発を整備するために今後取り組むべきことを「開発する人を増やす」「開発できる人を増やす」「開発する人を支援する(ヒト、モノ、カネ、情報、制度等)」の3つ観点で整理することができました。

詳細につきましては厚生労働省様ホームページを参照ください。