鉄鋼・非鉄金属業界
変化する環境規制、熾烈な競争環境に対しての海外事業戦略と競争力拡大支援
「産業の米」と言われる鉄鋼、「産業の塩」と呼ばれる非鉄金属は現在、大きな再編の時期を迎えている。国内人口の減少に伴い、鉄鋼・非鉄の国内需要も大きく先細っていく事は避けては通れないが、海外の人口は伸び続け、それに伴い世界の鉄鋼・非鉄の需要増加、市場拡大が続いていく。
鉄鋼業界では、持続可能な社会への貢献へ向け、鉄鋼生産に排出される二酸化炭素の排出削減への取り組みが求められる。加え、新興国の鉄鋼メーカーが資本力・技術力を向上させる中で、付加価値の維持拡大へ向けた生産性の改善が、より強く求められる。
非鉄金属領域では、再エネ拡大に伴う需要増が期待される中で、特に銅・ニッケル等を安定供給が求められるなかで、地政学リスクの高揚及び鉱物資源の低品位化等を克服し、次世代産業を下支えするサプライチェーンの構築が不可欠な状況である。
人口拡大が続く新興国では、鉄鋼需要が拡大。業界全体の成長を牽引していく一方で、これまで日欧米韓の先進国メーカーが担っていた鉄鋼生産は、新興国メーカーの資本力及び技術力の向上で、より一層の競争激化が懸念される。高機能製品の開発へ加え、生産性拡大へ向けた投資及びM&Aが加速する。加え、産業全体の脱炭素化が進むなかで、素材である鉄鋼のCO2排出削減は事業競争力に直結なかで、重要度が増す。
非鉄金属領域では、電気自動車や再生可能エネルギーの普及が進む中で需要拡大が進む一方で、地政学リスクを加味した供給網の確立が不可欠となる。また、資源の枯渇リスク及び持続可能な社会実現へ向けた意識の高まりを受け、リサイクルを通じた製品寿命の延長及び廃棄物からの金属回収も重要度を増す。事業の長期的な成長へ向けては技術向上に加え、再資源化を前提としたサプライチェーンの構築が必要である。
当社では、高付加価値材、高機能材の先進市場である北米・欧州市場の制度変化、顧客ニーズ及び将来的要求機能の特定、また発展途上国の潜在市場についても把握しながら、次世代事業の構想及び競争力拡大へ向けた支援を行うことができる。