FIBAバスケットボールワールドカップ開催国とバスケの関係を解説

日本・フィリピン・インドネシアの3カ国で共同開催した2023 FIBAバスケットボールワールドカップは、開幕日から観客動員数が38,115人で歴代最多を記録するなど大いに盛り上がりました。本記事では開催国とバスケの関係や歴史、日本企業とバスケとの関わりを解説します。

2023年のFIBAバスケットボールワールドカップでは、日本代表が躍進し連日ニュースで報道されるなど、大いに盛り上がりました。しかし、バスケットボールに詳しくない方からすると「FIBAバスケットボールワールドカップって何?」と思うかもしれません。

FIBAバスケットボールワールドカップとは、4年に1度開催されるFIBA(国際バスケットボール連盟)の世界大会です。1950年から始まったこの大会は、今回で19回目の開催です。

世界32カ国のチームが世界1位の座をかけて試合が繰り広げられます。オリンピックのバスケットボールの出場国が12カ国であることから、規模でオリンピックを上回っているといえるでしょう。

そんな歴史のあるFIBAバスケットボールワールドカップがなぜ日本で開催されるのか、開催国とバスケの関係や歴史、日本企業とバスケとの関わりから解説します。

史上初となる3カ国共同開催 

出典:FIBA.basketball

2023 FIBAバスケットボールワールドカップは、日本・フィリピン・インドネシアの3カ国の計5会場で開催されました。各国の開催地と会場は以下のとおりです。

日本
(沖縄)
フィリピン
(マニラ)
インドネシア
(ジャカルタ)
会場3:沖縄アリーナ会場1:MOAアリーナ
会場2:アラネタコロシアム
会場5:フィリピンアリーナ
会場4:ジャカルタアリーナ

1次ラウンド・2次ラウンドは会場1から会場4、決勝ラウンドは会場5のフィリピンアリーナでおこなわれました。

また前回大会の開催国は中国です。2大会連続でアジア圏から開催国が選出されていることから、アジアでのバスケの盛り上がりが期待されています。

この章では、各開催国におけるバスケットボールの歴史や関係について紹介します。

沖縄とバスケットボールの歴史と関係 

沖縄でワールドカップ級の世界大会が開催されるのは、FIBAバスケットボールワールドカップが初めてです。なぜ沖縄が選ばれたのかを「沖縄とバスケットボールの歴史と関係」から解説します。

沖縄にバスケットボールが伝わったのは100年前

大森平蔵氏により、日本にバスケットボールが伝わったのは1908年のことです。その後、玉城亀壽(きじゅう)氏により1923年に沖縄に伝えられます。ちょうど100年前に沖縄のバスケットボールの歴史が始まったのです。

アメリカ統治時代・米軍基地の影響

沖縄は1945年~1972年までアメリカに統治されており、現在も米軍基地が残っています。バスケットボールはアメリカで考案された人気スポーツのため、その米軍基地内にも多数のバスケットボールコートがあります。

そのコートでバスケットを楽しんでいる様子を、沖縄の人は日常的に見ていたことでしょう。つまり日本のなかでも沖縄は、早くからバスケットボールに触れる環境があったといえます。

アナログ放送時代の「6チャンネル」の影響

沖縄ではアナログ放送時代に「6チャンネル」という、米軍関係者向けのアメリカ番組を放送するチャンネルがありました。沖縄の家庭においても「6チャンネル」は視聴可能で、バスケットボールの本場であるNBAの試合を見られる環境があったのです。

地上デジタルへの移行にともない、現在は見られなくなりましたが、沖縄とバスケットボールの関係を深める要因になったといえるでしょう。

競技者数の人口比率で全国1位

歴史的な背景から沖縄ではバスケットボールが親しまれており、沖縄を「バスケ王国」と呼ぶこともあります。その証拠に2022年度の競技者登録者数は14,630人で、人口比率で全国1位でした。

また男子プロバスケットボールリーグ(Bリーグ)の「琉球ゴールデンキングス」は、沖縄に本拠地を置くチームで現地から熱烈な支持を集めています。2022年のホームゲーム来場者数は20万人を突破し、Bリーグ史上初の快挙となりました。

このことからも、沖縄では多くの人がバスケットボールを娯楽として楽しんでいることがわかります。

バスケットボールはフィリピンの国技

フィリピンにおいてバスケットボールは、国技にするほど人気のスポーツです。フィリピンとドミニカ共和国の開幕戦では、38,115人という歴代最多の観客動員数を達成しました。このことからもフィリピンのバスケットボール熱が伝わってくるでしょう。

また2023年FIBAバスケットボールワールドカップにおいては、3会場を提供し大会運営に大きく貢献しています。

フィリピンでこれほどまでにバスケットボールが普及したきっかけは、アメリカの植民地時代に広まったためです。その後アメリカから独立した後も、バスケットボール熱が冷えることはなく、1975年にフィリピンのプロバスケットボールリーグ(PBA)が設立されます。

PBAは、アメリカのNBAに次いで2番目に古いプロリーグです。近年は日本のBリーグとの交流も盛んで、2020年シーズンではアジア特別枠を活用し、フィリピン人選手が8名登録しています。

※アジア特別枠とは、中国、チャイニーズ・タイペイ、インドネシア、フィリピン、韓国籍の選手を各チーム1名獲得できる制度です。

インドネシアのバスケットボール 

インドネシアの男子プロバスケットボールリーグ(IBL)は2003年に設立し、12チームが活動しています。日本のスポーツ庁の調べによると、IBLの1年間の観客動員数は3万人でそれほど規模は大きくないものの、インドネシア国内において近年注目を集めています。

しかしインドネシアの世界ランキングが低いため、日本・フィリピンと共同開催するにあたり、インドネシアには開催国枠付与に条件が設けられました。

その条件は2021年FIBA男子アジアカップで8位以内に入るというものです。残念ながら同大会で11位に終わってしまい、本大会では開催国でありながら出場できませんでした。

開催国に選ばれた理由としては、同地域のバスケットボール普及を後押ししたかったのではと考えられています。

大会で使われたボールは日本企業モルテン製 

出典:モルテン

FIBAバスケットボールワールドカップでは日本が格上のフィンランドに対して大金星を上げ、多くの日本人に感動を与えました。

そのようなFIBAバスケットボールワールドカップで使われていたボールは、日本企業のモルテンが手掛けています。またバスケだけではなく、サッカーW杯アジア予選でもモルテン製のサッカーボールが採用されています。

トッププレイヤーの活躍を日本企業の技術が支えているのです。

FIBAとモルテンの40年の関係性

モルテンのボールは1982年の第9回世界選手権で採用されて以来、国際大会の公式試合球として使われています。40年もの長い間、FIBAと関係が続くのはモルテンの技術追求の賜物といえるでしょう。

本大会で採用されたボールについても、優れたデザイン性に加えて、新たな技術によりコントロール性能・グリップ性能の向上を実現しています。

バスケワールドカップを開催することで得られる効果 

 FIBAバスケットボールワールドカップを開催したことで、得られる効果は以下の2つです。

・経済効果

本大会を開催したことで得られる経済効果は62億7,200万円で、その内訳は以下のとおりです 。

出典:「琉球新報」を参考に作成

・将来のリーダー育成

世界のプレイを観戦した子どものなかから、将来のバスケ界を引っ張るトッププレイヤーが生まれることが期待されています。

まとめ

FIBAバスケットボールワールドカップは、ドイツの初優勝で幕を閉じました。日本はアジア最上位の19位で終えたことで、2024年夏季のパリオリンピックの出場権を獲得しています。また来年、今回のようにバスケットボールが盛り上がると思うと楽しみです。

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