【海外進出】東南アジアで人気のECプラットフォーム4選

米中関係の悪化を受けて、中国に代わる進出先として東南アジアが注目されています。同地域ではデジタル経済の成長が著しく、EC市場も拡大しています。こうした背景を踏まえ、東南アジアでの事業展開にはEC分野の理解が重要です。そこで本記事では、東南アジアで人気のECプラットフォーム4選を紹介します。

東南アジアへの進出が注目される背景

東南アジアが進出先として注目されるのは、5つの背景が関係しています。ここでは、それぞれの背景をわかりやすく解説します。

高い経済成長率

ASEAN(東南アジア諸国連合)は高い経済成長率を維持しており、2023年の名目GDPは3兆8,620億ドルに達しました。これは、日本の名目GDP4兆2,308億ドルの約9割に相当します。注目すべきポイントは、日本の経済規模がほぼ横ばいで推移している一方、ASEANは継続的に成長を続けている点です。こうした傾向から、ASEANの経済規模は2025年には日本を上回ると予測されています。

出典:ERIA「成長著しいアジア(ASEAN・インド等)と日本

人口増加による市場規模の拡大

ASEANの人口は、日本の5倍以上にあたる6億7,800万人です。世界人口の8.7%を占めており、今後、多くのASEAN諸国で人口ボーナス期を迎えると見込まれています。人口ボーナス期とは、労働人口の増加による経済成長が促進されやすい期間のことです。

ASEANの人口増加は2060年代にピークを迎えるとされていますが、それまでに、多くの国で人口増加に伴う経済規模の拡大が期待されています。

参考:国際機関 日本アセアンセンター「ひと目で分かる日ASEAN基本情報

デジタル経済の拡大

2024年、ASEAN主要6カ国のデジタル経済規模は2,630億ドルに達し、前年比15%増の成長を記録しました。このような拡大は今後も続くと予測されており、東南アジア全体のデジタル経済は、2030年までに1兆ドル規模に達するとの試算もあります。つまり、東南アジアはEC分野において、大きなビジネスチャンスを秘めている地域と言えるでしょう。

参考:JETRO「2024年の東南アジア6カ国のデジタル経済、2桁増と試算

こうした状況の中、近年注目を集めているのが「クイックコマース」というビジネスモデルです。詳しくは、「クイックコマースとは? 」をご覧ください。

東南アジア各国の規制緩和

東南アジアの多くの国では、2021年以降、外国資本の誘致を目的に外資規制を緩和しました。例えば、インドネシアでは自動車産業や鉱物資源分野、フィリピンでは小売業などです。このように外国企業の参入ハードルが下がったことで、東南アジアは新たな進出先として注目を集めています。

チャイナプラスワン戦略

米中関係の悪化を受けて、中国への依存リスクを抑えるために、「チャイナプラスワン戦略」を選択する企業が増えています。この戦略は、中国に加えて他の地域にも進出するものであり、その進出先として東南アジアが注目されています。詳しい内容については、「チャイナプラスワン戦略とは?」をご参照ください。

ECプラットフォームへの出店で東南アジアに進出

東南アジアでは、高い経済成長率や人口増加、そしてデジタル経済の拡大により、EC分野でのビジネスチャンスが急速に広がっています。しかし、現地向けのECサイトを一から構築・運用するには、多大なコストと手間がかかります。そこで有効な選択肢となるのが、現地のECプラットフォームを活用した出店です。すでに集客力や信頼を持つプラットフォームを利用することで、スムーズな市場参入が期待できます。

東南アジアで人気のECプラットフォーム 

東南アジアでは国ごとに人気のプラットフォームが存在します。ここでは、進出前に押さえておきたい代表的なECプラットフォームを4つ紹介します。

Lazada(ラザダ)

出典:Lazada

Lazadaは、2012年に設立された東南アジアを代表するECプラットフォームです。インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの6カ国でサービスを展開しています。

2016年には、中国のアリババグループの傘下に入り、同グループの支援を受けながら事業を拡大。その結果、東南アジアに30カ所以上の物流センターを有し、1億3,000万人以上のアクティブユーザーを抱えるまでに成長しました。これにより、同地域のEC市場において圧倒的な存在感を示しています。

また、日本企業の海外進出を後押ししており、法人だけでなく個人事業主でもアカウント申請が可能です。すでに多くの日本企業がLazadaを活用し、東南アジア市場への進出を果たしています。

Shopee(ショッピー)

出典:Shopee

Shopeeは、2015年にシンガポールで設立されたECプラットフォームです。現在では、日本からの出店ではシンガポール、タイ、マレーシア、ベトナム、フィリピン、台湾、ブラジルの7地域に対応しています。

プラットフォームには1,000万以上の販売事業者が参加しており、累計注文数は109億回、流通総額は1,000億ドルを超えています。

Shopeeの魅力は、初期費用や月額費用がかからない点です。さらに、日本語によるサポート体制も整っているため、安心して利用できます。

このような環境から、中小企業はもちろん、個人にも越境ECビジネスのプラットフォームとして活用されています。

Tokopedia(トコペディア)

出典:Tokopedia

Tokopediaは、インドネシアを代表するECプラットフォームで、2009年に設立されました。ソフトバンクグループやアリババグループからの出資を受け、急成長を遂げています。

インドネシアは1万6,000以上の島々からなる国で、Tokopediaはその約99%の都市や地域でサービスを提供しています。物流面でも強化が進んでおり、60%以上の注文で翌日配送を実現。同日配送や翌日配送を可能にする体制を整えています。

インドネシアのEC市場では、TokopediaとShopeeが2大プラットフォームとして、激しいシェア争いを繰り広げています。

Tiki(ティキ)

出典:Tiki

Tikiは、2010年に設立されたベトナムを代表するECプラットフォームです。「すべてはお客様のために」をモットーに、1,000万点以上の商品を取り扱っています。

2時間以内に商品を届ける「TikiNOW」や、偽造品に対して111%の返金保証を行うなど、ユニークなサービスによって多くのユーザーから信頼を得ています。

東南アジア進出にECプラットフォームを活用しよう

東南アジアには、それぞれの国に人気のECプラットフォームがあります。日本企業もそれらのサービスを利用することで、スムーズな出品が期待できます。そのため、進出方法の一つとしておすすめです。

特に「Lazada」や「Shopee」は、日本からでもアカウント申請が可能で、いずれも複数の東南アジア諸国でサービスを展開しています。東南アジアへの進出を検討している企業様は、これらのECプラットフォームの活用を視野に入れてみてはいかがでしょうか。

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