中国経済開発区の発展と発見

今回は、中国の上海をはじめとするいくつかの経済開発区の発展についての話を交えながら、今後中国進出を目指す企業様に少しでも現地の雰囲気を感じてもらえればと思います。

中国の経済開発区の発展速度

まず、さまざまなメディアで報じられているように、現在中国の産業開発は凄まじいスピードで発展しています。例えば、日本と同じくらいの完成度・品質なのに中国製品の方がはるかに安い値段で提供されている現場というのは近年当たり前で、設備に関しても「自動化技術」等を積極的に導入しています。この経済開発特区の発展背景には大きく分けて2つ理由があります。

 
1.補助金等の手当てが厚い
2.人件費が安い

 
1に関しては、経済開発特区では特にIT企業や、その他製造関連企業に向けて積極的に補助金等を支給し、優良企業が経済開発特区に進出しやすい環境を整えています。
さらに、日系企業にはないような補助金や支援策が中国企業には用意されている場合も潜在しているため、表面的な数値だけでは測れないようなケースも存在します。
安い土地に補助金も加わることで、中国は「最先端の自動化技術」なども導入することが可能な資金を手に入れています。
2に関しては、人件費が日本の約1/3~1/4という事です。圧倒的に安い人件費が、企業の経済特区への進出と企業の成長を促進しています。また、補足ですが、近年中国の技術者達はより給料の良い仕事を勝ち取るために、仕事内容や技術を吸収するスピードが本当に早いです。今まで「日本の技術が素晴らしい」と日本から技術者を雇って製品を作成していた商品も、現在では日本から技術者を雇うことなく、完全に中国企業のみでの製品を受注・生産を可能にしています。

行かないと分からない!現地での驚きと“ギャップ”

みなさんは“中国の工場”と聞くとどのようなイメージを持たれるでしょうか。
中国に限らず、工場地帯のイメージはあまり良いとは言えないと思います。

 
いわゆる1970年代の高度経済成長期以後の日本がそうだったように、煙やスモッグが充満し、誤解を恐れず申し上げると、汚くて雑で管理が行き届いていないなど、嫌なイメージばかりが思い浮かぶかもしれません。特に報道の影響もあるかもしれませんが、中国国内では黄砂やPM2.5などあまり空気が澄んでいるというイメージがありません。

 
しかし、実際に近年中国の工場に行くと、毎回そのイメージを覆されます。というのも、近年の大手企業の工場は中国工場と思えないほど清潔さが保たれ、品質管理も徹底されています。これは、外資系企業との合弁や彼らの製品のOEM生産を行う為、クライアントの海外担当者による、品質基準及び管理が大変厳しくなっているからです。

 
また、工場で働くワーカーも、一般的な「工場労働者」「雇われ労働者」というものではなく、年間数十回もの実技と座学の講義を受け、教育が徹底されています。もはや、中国の最先端を行く工場のワーカーは、厳選された優秀なスタッフのみが働ける環境になりつつあります。

 
これらのギャップは、実際に現地に視察・見学に行かないと分からないことです。あらかじめついてしまった先入観だけでクライアント、生産側とコミュニケーションを図ると、大きな齟齬が生まれてしまいます。

 
そしてこれは余談ですが、私は工場の視察が終わってタクシーに乗りました。そのタクシーの運転手と話をしたところ、先ほど視察した工場で働くワーカーだったのです。すでに会社に勤めているのになぜ?と思っていると、その方は副収入を得たいということと、「タクシーの運転手をしていると色々な人と出会えるのが面白い」と語ってくれました。先ほど工場で感じた働く上での厳しさとは、対照的な個人の自由さを感じ、またしても“ギャップ”に驚かされました。

これがあると便利!~見知らぬ土地での生活~

海外進出する上で、準備段階として現地へ視察に行くことがあると思います。海外旅行に行ったり出張が多かったりと慣れている方もいらっしゃるかもしれませんが、初めての土地、それも海を越えた場所に行くというのは仕事といえど、なかなか勇気のいることだと思います。

 
特に中国は日本の隣にありますが、文化や習慣が全くと言っていい程違います。

 
例えばご存知のように中国の公衆トイレ、お店や一部のホテルのトイレにはトイレットペーパーが備え付けられていません。水に流せるようなティッシュを多めに持って行くと便利です。

 
このような体験を踏まえて、中国に限ったことではありますが、中国に行って備えておいてよかったことなどをお伝えします。

 
まず、中国国内ではインターネットに規制がかかっています。それでも空港でレンタルできるWi-FiやVPNを持っておけば規制を緩和できます。が、それでも通信速度はかなり遅くなります。規制の対象は、例えばLINEやTwitterをはじめとするSNS、Googleなどのブラウザ(当然Gメールなども見られません)と、日本で仕事する上でなくてはならないようなツールにも規制がかかっています。なので、中国に初めて行くという方は何かしらの形でVPNを取得することをおすすめします。
そして、中国版検索アプリ(百度や百度MAP)、ローカルエリアでは英語も通じないことが多いのでグーグル翻訳も事前にダウンロードしておくことをお勧めします。※タクシーの運転手さんに英語表記の地図を見せても分かりませんので・・・。

 
また、宿泊先にも注意が必要です。今回私が中国に行った際は現地パートナーの方と行動を共にしていましたが、(一部若い方は英語が通じますが)先ほどお話しした通り、お店の人やホテルの人であっても中国語しか通じません。中には外国人お断りのホテルやお店もあります。これはあるクライアントさんからの話ですが、泊まったホテルの従業員が誰も英語が話せず、自分も中国語が分からないため全然コミュニケーションが取れなかったと聞きました。

“発展”と“発見”~二つの観点から~

日本と中国という二つの国は、国境は接していませんが、隣の国ということもあり、
“何となく知っている”“だいたいこういうイメージ”という感覚は、共有できると思います。
しかし、実際に現地に行くまでは、実は分からないことだらけです。

中国電動バイク

 
おそらく実際に中国に行った人の思う街の風景と、報道で聞いたものは、自分でイメージしたものと街の風景は、やはり圧倒的に違います。中国のローカルエリアでは何で移動されていると思いますか?・・・なんと大半が電動バイクです。

 
中国の街(特にローカルエリア)の様子と聞くと、とにかくこの電動バイクが走っているというのを毎回思い出します。舗装もされていない凸凹な道に、男女年齢問わず、風を切って走る電動バイクの姿に、何も整っていない風景と、中国のこれからのすさまじい“発展”から生まれるギャップの“発見”を、いつも感じるのです。
上海や北京などの発展エリアと同じくらい、ローカルエリアは事業の動きや変化が速いです。事業に携わっている方はもしかするとローカルエリアに行く方の方が多いのでお分かりいただけるかもしれません。

 
皆さんもまずは、現地クライアント、提携パートナー、競合企業等の「本心と生の声」、現地・現場から感じることが出来る「一番大切な感覚」を集めてみてください。その「現地力」が一番大切であり、これらの重要事項が、弊社クライアント様の「事業推進のキーポイント」に必ずなっています。

 
私達は、現実的かつ、着実に海外展開を進めたいクライアント様をサポートできれば思っています。ぜひ、何かを感じていただけた方はお気軽にお問い合わせください。

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