中国における産業機器レンタル事業の事業性検証

中国における産業機器レンタル事業の事業性検証

業界 : 商社
対象国・地域 :中国 

クライアント企業は商社で、日本国内やASEANを中心に産業機器レンタル事業を展開しており、今後更なる事業拡大を見据えていました。中国では既にリースを軸に事業展開中でありましたが、レンタル市場への新規参入を検討していました。プロジェクトにおいて、参入各社の事業内容を整理し、将来的な市場変化を想定した参入方法やKSFを検証することで、事業戦略の策定につなげることができました。

課題

クライアントは中国における産業機器レンタル事業の事業性検証において、下記の5つの課題を抱えていました。

  1. リース、レンタル、その周辺事業を含む市場構造・各社の関係性が不明
  2. プレイヤーの事業構造(役割・機能・事業領域等)の実態が不明
  3. どの事業領域とそのポジショニングの組み合わせに、ポテンシャルのある事業機会が存在するのか不明
  4. 市場実態に基づいた事業パターニングおよび、優位性の高い事業機会とそのKSFが不明
  5. 中国市場において貴社は建機レンタル事業をベースとして、どのような競争優位性を出すべきか不明

各課題に対するアプローチ方法の策定および、実行について内製での対応では限界があり、外部への委託を検討します。

豊富な事業開発の支援実績があり信頼感がある点や有識者リクルーティングの対応を評価いただき、プルーヴへの依頼に至りました。

支援内容

プルーヴがクライアントに対して行った支援内容は以下のとおりです。

1.中国の対象事業に関連する現地情報について、PEST(政治・経済・社会・技術)の観点でデスク調査

2.中国における対象事業の事業環境についてのデスク調査。その中で、対象商材を使用する産業の市場規模や競合他社状況等の確認

3.デスク調査の結果から、事業戦略の仮説建てを実施しながら、有識者インタビューを並行して実施

4.デスク調査・仮説・有識者インタビューの回答より、事業成功パターンの検証・KSFの策定実施

今回の支援では顧客の課題をしっかりと理解し、デスク調査にて仮説を立てた上で、適切に有識者インタビューを実施した点がポイントです。

ニッチ商材の事業開発のため、対象商材の知見はプロジェクト開始時は豊富ではない状況でしたが、中国市場にて既に事業展開を行うレンタル会社や顧客に対し、インタビューをすることで、仮説検証を行いました。また、調査を進める中で、単純なレンタル事業では利益の確保が難しく、付加価値や事業運営における独自性が不可欠であることがわかってきました。そのため、バリューチェーン全体を含めた調査にスコープを軌道修正しました。

プルーヴの、調査を進める中での、調査スコープに対する柔軟な対応が生かせた事例といえます。

結果

クライアントの事業内容を整理し、将来的な市場変化を想定した参入方法やKSFを検証することで、事業戦略の策定につなげることができました。

事業戦略の策定ができた点について評価を頂きました。特に、調査スコープの変更などの柔軟な対応することによって、本来の仮説とは異なるものの、より精度が高い事業戦略につながったことに対して高い評価を頂きました。

今回の支援では調査を進める中で、調査スコープを変更した方がよい場合もあると実感しました。

今後プロジェクトは事業戦略に基づいた実行フェーズに移るため、実行フェーズにおいても伴走型の支援を継続し、事業化の安定化・更なる事業成長をサポートしていきます。

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