がん治療薬事業参入へ向けた先行企業における組織運営体制のベストプラクティス分析
業界 : 医薬品メーカー
対象国・地域 : グローバル
クライアント企業は、医薬品メーカーであり、がん治療薬に新規参入するため、ベンチマーク企業における組織体制や事業戦略を参考とするためのベストプラクティス分析を実施。指定企業の営業体制、販売戦略といった事業実態を把握し参考とすることで、今後の事業戦略策定をより効果的なものとすることが可能となった。
課題
クライアント企業は、医薬品メーカーであり、がん治療薬への新規参入を検討していました。
新しい製薬のカテゴリーへの進出において、社内体制強化の為、現状の支店機能の活用可能性や新事業部設立の必要性を判断する必要がありました。
組織強化の施策を作成するための判断材料の一つとして、ベンチマーク企業における組織体制や事業戦略を参考としたいという考えがありました。
ベンチマーク企業の先行事例調査について、内装での調査実施では限界があり、外部への委託を検討します。
そこで、当社の複数の類似支援実績や、顧客課題理解と提案内容を評価し事業支援を依頼するに至ります。
支援内容
具体的な支援策は以下のとおりです。
- ベンチマーク企業の組織体制・事業戦略・営業戦略について、デスク調査を通して取得
- デスク調査にて取得が難しい情報や、施策策定のために深堀すべき情報について、有識者とインタビューを通して取得
- デスク調査および有識者インタビューにて得た情報より、今後クライアント企業が取るべき組織体制強化の施策の仮設立て
支援におけるポイントは他社の組織体系のみならず、従業員の教育方針等、定性的な情報についても収集した点です。
「血液がん領域」という専門領域においてプロジェクト当初、知見が不足しているという課題がありました。そのため、プロジェクト開始時に有識者へのインタビューを通して業界情報を理解し、課題を解決しました。
また調査を進める中で、クライアント企業の想定を超えた体制強化が必要な事実が判明しました。その際は包み隠さずクライアント企業に報告することも心がけました。
結果
ベンチマーク企業の営業体制、販売戦略といった事業実態を把握し参考とすることで、今後の組織体制および事業戦略を策定することが可能となりました。
ベンチマーク企業においては、日々研究開発が進み、様々な臨床結果が報告される新薬について、適切な社内教育を実施していることが判明しました。それらの調査結果を受け、クライアント企業は適切な組織体制と事業戦略のもと、がん治療薬の販売を開始することができました。
ベンチマーク企業の情報は、自社のみでは取れない情報が多かったため、クライアント企業から高い評価をいただきました。
調査結果において、クライアント企業が想定していない対応方針についても必要に応じて進言する必要があるということを再認識しました。今後は担当者と相談のうえ、報告書にて進言する必要があると考えています。