欧州における脳神経内科用検査機器の事業開発

欧州における脳神経内科用検査機器の事業開発

業界 : 医療機器メーカー
対象国・地域 : 欧州

クライアント企業は、医療機器メーカーであり、国内のみで販売していた脳神経内科用検査機器について、欧州にて新規参入を検討していました。欧州における現地法規制や保険制度の調査を実施し、新規市場進出にむけた方針を策定することができました。

課題

クライアントは欧州における検査機器の事業開発について下記の4つの課題を抱えていました。

  1. 該当検査機器が、欧州での販売において、医療機器認証が必要であるかが不明
  2. 欧州の公的・民間保険制度にて、保険償還を受ける際に必要な手続きが不明
  3. 医療機器認証が必要な場合、医療機器のクラス分けにおいて、該当検査機器がどのクラスに該当するか不明
  4. 医療機器認証が必要な場合、申請・認証手続きを早期化しなければならない

有識者の現地アポイント取得とアテンド対応および、現地医療機器の制度の調査について、内製での実施では限界があると感じ、外部への委託を検討します。

豊富な事業開発の支援実績があり信頼感がある点、現地アポイント取りとアテンド対応の柔軟性を評価いただき、プルーヴへの依頼に至りました。

支援内容

プルーヴがクライアントに対して行った支援内容は以下のとおりです。

  1. 欧州の現地法規制や保険制度についてデスク調査を実施
  2. 現地医療メーカーへWebインタビューを実施し、デスク調査で取得できなかった情報や深掘りしたい点を確認
  3. デスク調査とWeb調査の結果から、現地にて訪問しインタビューを実施する公的機関や民間企業、認証機関を明確化
  4. 現地訪問し、検査機器を実機デモしながら、医療メーカーや認証機関、保険会社、医者等の有識者インタビューを実施することで、深掘り調査を実施

今回の支援では、顧客の課題(非医療機器での販売可能性検証・医療機器認証の早期化・医療機器の申請クラスなど)をしっかりと理解した上で、適切に有識者インタビューを実施したことがポイントです。

特にドイツ語での現地アポイント取りや、現地アテンド対応が必要だったため、在ドイツの現地パートナーを活用しました。

また初回提案時のプレ調査で、非医療機器での上市が非常に難しいことが分かり、顧客との議論を進める中で、医療機器認証の早期化のノウハウ獲得に調査スコープが変更となりました。さらに、医療機器のソフトウェア部分についても医療機器申請が必要な点について顧客へ理解いただくように説明を実施しました。

ドイツ市場・文化に精通した外部パートナーとの連携や、現地での柔軟な対応などの強みが生かせた事例といえるでしょう。

結果

欧州における検査機器の事業開発をサポートした結果、2つの成果を得られました。

  1. 医療機器認証の必要性有無と、医療機器のクラスの明確化、保険償還を受ける際に必要な手続き等の把握
  2. 医療機器認証の早期化のノウハウを取得

医療機器認証制度の説明文では記載がないニュアンスについて、情報を取得できた点と、有識者インタビューにおける柔軟な対応について高い評価をいただきました。

公的機関等のアポイント取得が難航しそうな有識者については、早めにアポイント取得に動く必要があると実感しました。今後はデスク調査と並行して、早めのアポイント取得を実施します。