リユース事業の海外出店戦略構想支援
業界 : 小売・流通
対象国・地域 : ASEAN
クライアントは、国内で「リユース事業」を展開している流通企業です。会社としての更なる成長のために海外事業展開を検討していました。複数国が候補として上がっていた中で、規制などのノックアウト条件・現地競合展開状況・リユースに関する消費者インサイトに関する調査を通して、優先国の選定と参入戦略策定の支援をさせていただきました。
課題
クライアントは継続的な会社としての成長のために、リユース事業の海外展開を検討していました。
複数の国が候補として挙がっていましたが、その先の進出可能性の検証と絞り込みを行う必要がありました。
同時に、対象国における市場性・競合実態・ニーズなど、事業戦略策定のための情報収集も行いたいと考えられていました。
以下の3点の理由から、外部への委託をするという結論に至ります。
- 調査範囲が、輸出・物件(店舗)・リユースなどに関する規制というノックアウト条件から、事業戦略策定のための消費者ニーズと川上から川下まで非常に広範囲である
- 複数国が対象となり、自社だけでは対応しきれない
「様々な国への進出支援の実績が豊富である」、「市場実態把握から戦略策定支援まで一気通貫してサポートできる」という点を評価頂き、PROVEに支援を依頼されます。
支援内容
PROVEがクライアントに対して行った支援内容は主に以下の4つです。
- 国内外デスクリサーチ
- 英語、日本語、現地語といった多言語デスクリサーチにより、必要情報を収集
- 現地取材調査
- PROVE国内外取材班による、競合企業調査&有識者インタビュー
- 消費者調査
- 特定対象者に向けて簡易アンケートを実施
- 戦略検討会
支援内容において課題となったのは、デスクリサーチで開示されている情報が不十分で、事業の実態が見えない部分が多かったという点です。
そこで、現地パートナーが各店舗(リユースチェーン)に訪問し、お客さん目線での顧客体験の実態を把握しました。また、リユースチェーンによっては公式ホームページよりもSNSアカウントに最新の情報を掲載しているケースもあったため、SNS上の配信コンテンツの分析も同時に行いました。
さらに初期段階から調査対象範囲が多岐に渡っていたため、クライアントと密にコミュニケーションを取り、必要に応じて都度対象範囲を絞り込むことで、限られた時間の中で結論までたどり着くように進行しました。
上記の課題のため、2点が今回の支援のポイントとなりました。
・言語だけではなく、調査対象国の文化的な背景をきちんと理解している現地パートナーの選定
・デスクリサーチと実態把握(訪問体験)の両軸を駆使
支援内容からも以下のPROVEの強みが生かせた事例といえます。
- 多様なバックグラウンドを持つ現地パートナーネットワークを持っていること(言語スキルと文化や商習慣的な部分を両方カバーする)
- 複数か国における同時進行調査のハンドリング能力の高さ
結果
PROVEが支援した結果、質・量ともに十分な情報を取得することができ、顧客内での優先国選定及び戦略策定に繋げることができました。また、この調査結果によりクライアントは社内意思決定がスムーズに進み、実際に各国での事業拡大を進めることになりました。
流通案件については、店頭視察によるリアリティの把握することが非常に重要であるということを実感した事例となりました。