家庭訪問による消費財の使用実態及び消費者インサイトの把握支援
業界 :消費財メーカー
対象国・地域 :インド

クライアントは消費財メーカーであり、日本、中国、インドなどで事業展開していましたが、近年は事業が成長鈍化していました。そこで現地消費者のニーズに合致した商品や訴求価値を特定し、販売戦略を再構築する材料として消費者の生の声を拾うために、インドにおいて20~40代の6世帯に家庭訪問調査の実施しました。
課題
クライアントは、食に関わる家庭用日用品や消費財を開発・製造する企業であり、日本、中国、インド、ベトナム、タイ、インドネシアなどで事業を展開している会社です。インドにおいて事業を開始して約10年経過していますが、特にここ2~3年は、事業の成長鈍化しており、従来の日本で製造した商品を輸出販売するというビジネススタイルからの方針転換が余儀なくされています。そのため、現地消費者のニーズに合致した商品や訴求価値を特定し、販売戦略を再構築する材料とすべく、現地家庭訪問調査を実施しました。
しかし現地の家庭訪問という特殊な調査方法に関して、自社だけでは実施できなかったため外部への委託を検討します。
現地家庭まで訪問可能なパートナーのネットワークを有しているためプルーヴに支援を依頼されます。

支援内容
具体的な支援策は以下の通りです。
①現地の対象品群を販売する主要小売チャンネルの確認
②現地消費者が使用している対象商品群のメーカー、ブランド、素材、機能、品質評価および、代替品として使用されている製品のメーカーや品質評価に関する情報の収集
③現地の消費者の生活環境・生活習慣・食に関わる購買習慣のヒアリング(現地家庭訪問調査)
今回の支援のポイントは、インドの食に関わる習慣と購買習慣の理由を家庭別ではなく、市場環境、生活環境から考察したことです。
支援を行う中、現地の消費者の生活習慣と食に関わる購買習慣が日本とは大きく違う為、現地消費者の実態把握に苦戦しました。
現地の消費者の食に対する価値観、食材購買方法・頻度、料理への考え方として、購買後すぐに調理し、保存も長期を行わず食べ切ってしまう生活習慣である為、クライアントがターゲットとしている日用品の浸透が遅れていました。
消費者の生活環境や習慣、ラップやホイル製品および代替品の購入・使用実態、現地製品の特徴(品質やブランド)、さらに対象製品を販売する小売チャネル(MT/TT)の実態の把握し、インド市場再攻略に向けての示唆出しを行いました。
今回の支援では、現地に根ざした調査情報における分析と示唆出し(現地家庭のキッチン、冷蔵庫、調理風景含めた実調査)というPROVEの強みが生かせた事例といえます。

結果
インドにおいて、ターゲットとしている販売品目の見直しとともに、次期中期経営計画におけるインド市場への拡大戦略策定のベースとなりました。
今回の支援で、現地生活習慣が大きく影響する日用消耗品では、現地実態の把握が必要不可欠であるという教訓を得ました。
クライアントからは、現地実態が把握できたことで、次期中期の戦略検討のベースとなったと評価をいただきました。
今後は、次期中期の日用消耗品のアジア展開戦略を検討するにあたり、実際に現地で展開している競合調査を進めていきます。