競合調査の重要性。自社を知るには競合との比較が重要だ

海外でビジネスをする場合、国の産業の動向を知って競合調査をすることは極めて重要です。

基本的には、国内のマーケティングや競合分析の手法と同じですが、海外の場合はさらに「国の選定」、「パートナーの選定」、「法規制」も考慮に入れなければなりません。

ここでは基本的な競合分析の方法である「3C」についてご説明し、海外進出の際のどのようなポイントに注意すればよいかをお話します。

 

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競合調査

 

競合分析がなぜ重要か

ビジネスは、限られたマーケットの中で競合企業と顧客を奪い合うという一面もあり、ライバル企業を出し抜かなければ業績を上げることも難しくなります。

競合と同じ商品・サービスを展開していたら価格でしか差別化しなければなりません。

「敵を知り己を知れば百戦危うからず」と昔からあるように、競争に勝ち残るためにはライバル企業を徹底的に調査・分析する必要があります。

そこで、競合企業の動向を把握し、上回る形で市場のニーズに応えることが、顧客の支持を得ることにつながります。

 

3Cとは

マーケティング用語で「3C」は、下記の3つを指します。3Cは、マッキンゼーで経営コンサルタントをしていた大前研一氏が提唱しました。

  • Customer(市場・顧客):市場の大きさや成長性・顧客ニーズを調べる
  • Company(自社):自社の経営状況や強みを調べる
  • Competitor(競合):競合他社との状況を比較する

3C

参考:https://media.bizmake.jp/method/howto-3c/

 

3Cの事例としてスターバックスを見てみましょう。

スターバックスは、カフェの中では圧倒的な売上高を誇り、2017年の売上高合計は1,700億円。最も成功した企業となっています。

下記の3Cを見てみると、ドトールやタリーズといった競合に対してどのような差別化を図ってきたかが分かります。

スターバックス

 

それでは次にそれぞれの3Cについてご説明します。

Customer(市場・顧客)の分析方法

市場の分析をすることで、顧客のニーズ、潜在的に抱えている不満を導き出し、そこから顧客が本当に欲しているものを探し出すことが、Customer分析の目的です。

 

かつて、コーヒーチェーン店はドトールが中心でした。顧客にとって「おしゃれ」「高級感がある」「コーヒーがおいしい」を兼ね備えている場所が存在しなかったため、スタバはその顧客の潜在ニーズを発見し、応える形で差別化をしていきました。

 

Customerを分析する際、「量的」「質的」2つの視点から見ることが重要です。

量的なアプローチ

数値データを知るということで、マーケティング用語では「定量調査」と呼ばれます。

ターゲット顧客の層をデモグラフィック(年齢、性別など)や地域から定義して、その規模を認識します。また、商材の認知率、購入時の平均単価や頻度から消費行動の把握に努めます。

 

質的なアプローチ

マーケティング用語で「定性調査」と呼ばれます。ユーザーが商材を利用する根底の理由は何かを突き詰めて商材の価値を再認識するプロセスです。そのためには、「ターゲット」よりも詳しい定義が必要となり、いわゆる「ペルソナ」を決めておくとよいでしょう。

 

例えばスタバの例だと、ペルソナは「カフェに居心地の良さを求めている比較的生活にゆとりがある層」ということになるでしょう。

 

Company(自社)の分析方法

市場・顧客と競合他社の動向を分析できたら、「Company(自社)」の分析を行います。ここで主に行うことは「比較」です。自社分析を行うことによって、下記のことが明らかになります。

  • 競合他社の強みが自社にも採り入れて強みとできそうな部分
  • 市場・顧客のニーズでどこも応えられておらず自社が対応できそうな部分

 

そして、「自社が対応できそうな部分」が、市場機会を捉えるための要因(成功要因)になりえる部分となるのです。

 

定量的なものでは売上高や収益性などが該当し定性的に把握できるものとして、自社の元々のブランドイメージや人的資源などが挙げられます。

比較分析には、経営戦略の分析フレームワークとして知られる「SWOT分析」も有効です。

 

SWOT分析は、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)をマトリクスに分けられた4象限で表しますが、その際4つの項目に漏れがないようにしましょう。

SWOT

 

自社の強みと弱み、市場・顧客において、自社にとってビジネスチャンスになりうる外部要因、自社にとって脅威となる外部要因を抽出します。

しかし、SWOT分析だけでは内部環境/外部環境の強み、弱みを表しているだけで、本質的な分析ではありません。

そのため、更にクロスSWOT分析をおこなう必要があります。

 

クロスSWOT分析

  • 強みと機会(S×O)…強みを活かして機会を最大化する
  • 強みと脅威(S×T)…強みを活かして脅威に対抗する
  • 弱み×機会(W×O)…弱みを克服して機会を活用する
  • 弱みの脅威(W×T)…弱みを克服して脅威に対応する

 

クロスSWOT分析をおこなうことで、内・外部環境における自社の戦略を浮き彫りにできます。

 

Competitor(競合)の分析方法

次に競合分析をおこないます。競合分析では、現状のシェア、売上と利益、提供価値、リソース、戦略、ポジショニングなどを把握し,強み、弱みを抽出します。

 

下記はカフェチェーン店の競合比較で、「顧客がどんなところに価値を感じるか」を数値化しているものです。もしここに新しくカフェが参入していく場合、このようなデータを元に、自社はどこに差別化していくかを考える必要があります。

コーヒー

 

このようなポジショニングマップにしてみることも良いでしょう。

マーケティングの手法に「ポジショニング戦略」というものがあります。

これは、消費者や顧客が想像する市場イメージの中に、自社製品の位置づけることが目的です。他の製品とは違う差別化されたイメージを顧客に持たせるための企業行動のことを示します。

ポジショニング

 

競合の選定と特定が重要です。

例えば、牛丼チェーンで見てみると、松屋の競合はすき家と吉野家だけではありません。

切り口を変えて、提供価値である「早い」「手軽」「安い」などを考えると、駅前の立ち食いそば屋、ハンバーガーチェーン、またはコンビニエンスストアも候補になってくるでしょう。

一見すると商品やサービスが異なっていても、提供価値が同じであれば間接的な競合も考慮しなければなりません。

 

差別化を考える際に、下記のような項目があります。競合分析の際是非こういう指標も取り入れてみてください。

基本情報

参考:https://sogyotecho.jp/rival-research/

 

競合の少ない有望なポジションを探す際、注意点があります。

それはマーケティングの担当者が「こういった市場だったらいいな」という希望的観測や思い込みを入れてしまうことです。競合がいないブルーオーシャンのスポットを見つけた際に起こりがちな失敗で、根拠やデータが入手し辛いエリアを狙う場合、この点に注意しましょう。

 

3C分析の注意点

3C分析では、少なくとも「市場(顧客)・自社・競合」の3つの情報を収集する必要がありますが、いずれの情報も分析に欠かせない要素であるため、情報収集に力を入れるところから始める必要があります。また、「正しい」「信憑性のある」「古くない」情報であることがポイントです。

 

分析に時間をかけたいと感じる経営者やマーケティング担当者は多いようですが、あまりにも時間をかけ過ぎると市場が変化してしまうリスクもあります。

3C分析に取り組む際にはスムーズに行動を始めるようにし、できるだけ早く分析結果と戦略を導き出すことが必要です。

 

KPIとKGI

何らかの目標を達成しようとする際に重要なのは、目標を明確化すること、現状を正しく把握することです。

目標が明確になっていない、達成するために何をすべきか分からない、こういった状況ではせっかく考えた3C戦略も意味がありません。

そこで、3Cを作ると同時に、KGIとKPIの策定も重要です。

これらは、部門ごとに目標を設定、管理するときに向いている評価指標で。部門別に目標管理をする際、KPI・KGIで目標の設定がしやすくなってきます。

KGIとKPI

参考:https://liskul.com/kpi-kgi-27328

上記の図を見れば分かると思いますが、KPIとKGIの大きな違いは下記の通りです。

 

KGI

最終目標、ゴール

KGI(Key Goal Indicatorの略)は、日本語では重要目標達成指標と呼ばれています。企業が目指す最終的な定量目標(=数値目標)を意味します。例えば、「2020年度末に利益額10億円を達成する」などが分かりやすいKGIの例でしょう。

 

KPI

中間目標、目標を達成するための「過程」

Key Performance Indicatorsの略す、日本語に訳すと「重要業績評価指標」となります。組織の達成目標(売上高など)に対して目標達成度合いを評価する評価指標で、目標達成に向けたプロセスにおける達成度を把握し、評価するための「中間目標」として非常に有効です。目標が明確になり、チーム内の方向性が統一されるという効果があります。

horisage

参考:https://innova-jp.com/kgi-kpi/

KGI、KPIを設定する際に、SMARTモデルも活用できます。SMARTモデルとは以下5つの要素を意識することです。

 

  • 明確性(Specific):誰が読んでも分かる明確で具体的な表現や言葉で書き表す
  • 計量性(Measurable):目標の達成度合いが本人にも上司にも判断できるように内容を定量化して表す
  • 現実性(Achievable):希望や願望ではなく、目標が達成可能な現実的内容かどうかを確認する
  • 結果指向または関連性(Result-oriented or Relevant):設定した目標が職務記述書に基づくものであるかを確認する。同時に自分が属する部署の目標、さらには会社の目標に関連する内容となるようにする
  • 適時性(Time-bound):いつまでに目標を達成するか、その期限を設定する

 

策定の失敗例

KGI、KPI、SMARTモデルを設定する際に、特に何に気を付けたらいいのでしょうか。

次に、よくある失敗例を2つご紹介します。

明確性(Specific)と計量性(Measurable)が欠けている

働き方改革の影響で「従業員満足度の高い職場環境を作る」といったKGIを掲げる企業がありますが、これは明確性(Specific)と計量性(Measurable)が欠けていると言えます。

改善するならば、「1年後の従業員満足度調査で現在○段階の3である評価を3.5にする」など、数値化し、期限を設けることが必要です。

 

現実性(Achievable)が欠けている

特にトップダウンの強い企業では、「次年度の売上高は倍増を目指す」等のKGIが設定されることがあります。

物価が安定している日本において、昨年までの売上伸び率が10%程度の企業がこのKGIを設定すれば実現可能には程遠いでしょう。

 

海外進出の際の調査

マーケティングの基本的な考え方である3Cについてご説明しましたが、海外事業進出の際には3Cを考える以前にその国の市場を分析することが必要です。

 

ジェトロの調査によると、海外進出では現地市場調査が有効と回答した企業が最も多いことが分かりました。

本調査で海外拠点があると回答した企業(1,528社)に対して特に有効だった施策を聞いたところ、「現地市場調査」が50.7%、「現地ビジネスパートナーの確保」が48.1%、「制度情報や商習慣の調査」が45.8%でした。

海外進出

 

どんな業種においても、新規開拓する場合には対象となる分野の市場調査、マーケティングは必要不可欠で、それは日本の場合も海外の場合も同じです。

しかし、海外進出において、市場調査の目的が国内マーケティングとは少々異なってきます。市場規模を把握する方法としては、様々なカテゴリのデータを収集し、「同一カテゴリの日本国内市場規模と比べてどうか」「現地における類似品と比べてどうか」といった観点で、市場の大小を判断していきましょう。

競合分析

消費者分析の前に競合分析をすることが一般的です。

現地市場に参入するために、現地ではどのような商品や会社、ブランドと競合するか、他社のシェアや製品ラインナップ、販売チャネルを把握します。その後、調査すべき消費者の対象を絞り込むことで作業が効率化します。

 

パートナー企業

「輸出」という視点で見ると、ジェトロの調査では、「実現・拡大には現地パートナー確保が有効」との回答が最多でした。

本調査で輸出を行っていると回答した2,465社の企業に対し、輸出の実現・拡大に特に有効だった施策を聞いたところ、「現地でのビジネスパートナー(現地販売先・提携先など)の確保」が61.7%で最も多いということが分かりました。

輸出でもパートナー企業の確保が重要ということであれば、海外現地で地に足を着けてビジネスを始める場合はなおさら重要になってくるのではないでしょうか。

輸出

 

海外進出の際、流通と生産を担う現地のパートナー企業の選定が必要で、例えば流通に関するパートナー分析においては、まずその国の流通形態や、流通形態の割合を把握しなければなりません。

 

法規制

化粧品や食品の海外販売の場合、製品に含まれる成分によっては国の規制対象になる可能性があります。海外進出を検討する際はその国の法律を調べて、規制されている成分や製品を把握しておきましょう。

 

 

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当社も競合調査を得意としております。詳しくはこちらからご参照ください。

競合調査

https://www.provej.jp/competitive_investigation/

 

 

<参考>

https://www.cross-m.co.jp/column/marketing/util62/

https://manamina.valuesccg.com/articles/589

https://cyber-synapse.com/dictionary/en-all/3c-analysis.html

https://www.finchjapan.co.jp/3148/

https://off.company/kgi-kpi

https://bpo-soken.com/column/1949/

https://ferret-plus.com/7468?page=2

https://manamina.valuesccg.com/articles/512

https://www.advertimes.com/20160829/article232619/2/

https://www.advertimes.com

https://frontier-eyes.online/3canalysis/

https://www.o-valuation.com/blog/qualitative-analysis/

https://preneur-preneur.com/3c-of-google/

https://yukirinlog.com/6

https://www.experian.co.jp/business-information/service-products/support

https://www.cross-m.co.jp/column/marketing/util62/

https://manamina.valuesccg.com/articles/510#:~:text=%E7%AB%B6%E5%90%88%E5%88%86%E6%9E%90%E3%81%8C%E5%BF%85%E8%A6%81%E3%81%AA%E7%90%86%E7%94%B1,-%E7%AB%B6%E5%90%88%E5%88%86%E6%9E%90%E3%82%92&text=%E7%AB%B6%E5%90%88%E4%BC%81%E6%A5%AD%E3%81%8C%E3%81%A9%E3%81%AE%E3%82%88%E3%81%86,%E3%82%92%E6%98%8E%E7%A2%BA%E3%81%AB%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

https://www.hito-link.jp/media/column/okr/kpi_kgi

https://www.e-sales.jp/eigyo-labo/kpi%E8%A8%AD%E5%AE%9A%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%84%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%81%E3%81%9D%E3%81%AE%E6%96%B9%E6%B3%95%E3%81%A8%E5%A4%B1%E6%95%97%E4%BE%8B%E3%82%92%E7%B4%B9%E4%BB%8B-5356

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