“価値観の差”をどうつかむ?海外消費者調査でわかる生活者のリアル

日本では人口減少が進んでいるため、国内市場の縮小を懸念する声が少なくありません。そのような中で注目を集めているのが海外進出です。海外には新たなビジネスチャンスが数多く存在し、多くの企業がその可能性を探っています。

しかし、海外には文化・宗教・習慣などの違いがあり、日本の常識がそのまま通用しないことも珍しくありません。そのため、日本で成功したビジネスモデルをそのまま海外へ持ち込んでも、期待通りの成果が得られないケースもあります。こうしたリスクを避けるために有効なのが、海外消費者調査です。本記事では、海外消費者調査の重要性や実施の手順、調査からわかることについて解説します。

海外進出で”価値観の差”を把握する重要性

海外進出を成功させるためには、日本と進出先との価値観の差を理解することが重要です。国や地域によって、文化・宗教・価値観・経済状況は大きく異なり、消費者が「良い」と感じる基準もそれぞれです。

例えば、日本では品質の高さや細やかなサービスが重視される一方で、海外では価格の手ごろさや環境への配慮などが評価されることもあります。こうした価値観の違いは、商品やサービスが現地で受け入れられるかどうかを左右します。

つまり、現地の消費者が何を求め、どのような生活をしているのかを深く理解することが海外進出を成功へと導く鍵です。

消費者調査とは

消費者調査とは、ターゲット顧客の価値観・購買行動・ライフスタイル・興味・関心・習慣などを明らかにするための調査です。この調査を行うことで、ターゲット顧客の価値観に沿った商品やサービスの提供に加えて、効果的なマーケティング施策の立案ができます。

特に海外市場の場合は、現地で売れている商品の背景にある文化・考え方・生活習慣を読み解くことで、現地消費者の価値観を深く理解できます。さらに、購買行動の分析を通じて、表面化していない潜在的なニーズを発見できる点も魅力です。

消費者調査のメリット

・ペルソナ設定や商品企画に活用できる

・消費者ニーズに沿った戦略を立案できる

・販促施策の効果を高められる

・ターゲット顧客の行動や心理を把握できる

・潜在的なニーズを発見できる

・失敗のリスクを抑えられる

これらのメリットは海外市場でも同様です。現地のニーズに沿った商品の企画や戦略を立案するために、消費者調査は欠かせません。

市場調査との違い

消費者調査と似た言葉に市場調査があります。市場調査はマーケットリサーチとも呼ばれ、消費者の動向だけではなく、市場全体の規模や成長性、競合の状況などを含めた調査です。つまり、消費者調査は市場調査の一部で、特に「消費者の行動や価値観」に焦点を当てた調査と言えます。

海外消費者調査の手順と調査方法

海外進出を成功させるには、現地消費者のニーズや価値観を正確に把握することが重要です。そのために有効なのが海外消費者調査です。ここでは、具体的な手順と調査方法について解説します。

手順① 調査目的の定義

海外消費者調査を行う際は、何を把握したいのか、あるいはどの課題を解決したいのか、目的を定めることが重要です。例えば、以下のとおりです。

・現地消費者の購買行動や価値観を把握する

・商品やサービスが現地で受け入れられるかを確認する

・潜在的なニーズや新たな市場機会を模索する

調査目的を明確にすることで、方向性がぶれることなく、一貫性のある調査を実施できます。

手順② 調査計画・手法の立案

調査目的に基づき、調査手法や対象者、サンプル数、期間などを計画にまとめます。調査手法は収集したい情報の内容に応じて、使い分けることが基本です。代表的な手法には、以下の5つがあります。

アンケート調査

オンラインや紙面でアンケートを実施し、現地消費者の声を定量的データとして収集する方法です。商品やサービスの認知度や顧客満足度などを調査するのに向いています。十分な量のサンプルを集めることで、信頼性のあるデータを得られます。

フォーカスグループインタビュー

複数の消費者を集めて意見交換を行う手法です。特定のテーマについてディスカッションを行うことで、参加者同士の相互作用から深い洞察や有益な情報を引き出せます。例えば、商品やサービスの受容性や広告への反応などを確認できます。

デプスインタビュー

1対1で行うインタビューです。個別の意見や価値観、感情といった定量調査では把握しにくい心理的背景や行動を調査できます。

カスタマージャーニー調査

消費者が商品やサービスを認知してから購入に至るまでの過程や体験を可視化する手法です。顧客の視点から検討することで、最適なタッチポイントやマーケティングのタイミングを把握できます。顧客満足度やロイヤリティの向上を目的とする場合に向いています。

家庭訪問調査

現地消費者の自宅に訪問し、対話や観察を通じて情報を収集する調査手法です。利用シーンや現地のライフスタイルを把握することで、ニーズや課題を理解するのに役立ちます。

手順③ データ収集

調査計画に沿って実際に調査を行い、データを収集します。海外で調査を実施する場合は、オンライン調査や現地パートナーとの協力、あるいは専門の調査会社へ委託することで効率的に進めることができます。また、収集したデータの品質を高めるためには、サンプル数が十分であるか、回答の信頼性が確保されているかを確認することも重要です。

手順④ データ分析

収集したデータを分析することで、消費者の行動の傾向や背景を明らかにします。海外消費者調査では、文化や習慣の違いによる価値観の差を考慮しながら分析することが重要です。

手順⑤ 調査結果の評価・意思決定

最後に、分析結果をもとに戦略やマーケティング施策などを含めた意思決定を行います。重要なのは、得られたデータを具体的なアクションに結び付けることです。現地消費者の情報を施策に反映することで、海外進出の成功確率が向上します。

海外消費者調査でわかる生活者のリアル

海外消費者調査を実施することで、現地の生活者がどのように考え、行動しているのかを具体的に把握できます。例えば、日本の生活者との価値観の違いとして、以下のような点が明らかになるでしょう。

ライフスタイルの違い:日常の買い物のタイミングや使う製品の選択基準

購買行動のきっかけの違い:TVCMやWeb広告、SNSなど影響力のある媒体

環境・健康・社会課題への関心度の違い:エコ商品や健康志向商品などの選択基準

これらの価値観の違いを理解することで、商品やサービスの訴求ポイントやマーケティング施策を現地に合わせて最適化できます。

海外進出の前に海外消費者調査を実施しよう

海外消費者調査を通じて、文化や習慣の違いによる価値観の差を把握することで、海外市場でもニーズに即した商品やサービスが提供できます。さらに、マーケティング施策の精度を高めるのにも有効です。海外進出を検討している経営者様は、この機会に海外消費者調査から始めてみてはいかがでしょうか。

プルーヴでは、海外進出や海外事業拡大の支援を幅広く提供しています。海外消費者調査はもちろん、現地パートナー選定や法規制調査など、多様なご要望に対応可能です。ご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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