VINH TAI MANUFACTURING & TRADING COMPANYとはどんな会社?

VINH TAI MANUFACTURING & TRADING COMPANY(以降は、「ヴィンタイ」と言います。)は、ベトナム・ホーチミン市に拠点を置く縫製および梱包資材の製造企業です。主に海外からのOEMやODMを請け負っています。本記事では、アパレルのOEM生産を検討しているビジネスパーソンに向けて、ヴィンタイの会社概要や主要製品、事業内容をわかりやすく紹介します。 

ヴィンタイとはどんな会社? 

出典:ヴィンタイ 

ヴィンタイは、ベトナム・ホーチミン市に本社を置く縫製および梱包資材の製造会社です。衣類の設計やOEMなどを行っています。ここでは、同社の会社概要や歴史、主要市場について解説します。 

会社概要 

ヴィンタイの会社概要は以下のとおりです。 

​​会​社名 VINH TAI MANUFACTURING & TRADING COMPANY LIMITED 
本社 ベトナム・ホーチミン市 
設立 2004 年 
月間生産能力 50,000 着 
従業員数 101~200 人 

歴史 

ヴィンタイは2001年に創業し、2004年に法人として正式に設立されました。創業以来、アパレル製品の製造と梱包資材の生産に取り組み、主に輸出向け衣料品を中心とした事業を展開しています。 

同社の特長は、デザイン提案やトレンド分析、素材調達から生産・包装までを一貫して担える体制です。この包括的なサービスが、様々なニーズに柔軟に応える強みとなっています。 

さらに、厳格な品質管理体制と確実な納期対応によって、欧米やアジア市場において高い信頼を築いてきました。 

また、最高経営責任者(CEO)を務めるタン・ティ・ハン(Tan Thi Hanh)氏は、ホーチミン市第3区人民委員会の元副委員長という経歴を持ち、産業と地域社会の両面に精通した人物です。 

主要市場 

ヴィンタイは「高品質」「競争力のある価格」「納期厳守」という点で評価されており、これまでにEU諸国やアメリカ、台湾、韓国などへの輸出実績があります。 

ヴィンタイの主要製品 

ヴィンタイは、デザイン性と品質を兼ね備えた男女向けファッション製品を幅広く手がけています。主要アイテムは、トップス、シャツ、ジーンズ、ズボン、ドレス、ジャケットなど、多岐にわたります。 

レディース向け製品の例 

  • パーティードレス 
  • オフショルダードレス 
  • レザースカート 
  • ブレザー 
  • シルクシャツ 

メンズ向け製品の例 

  • ホワイトシャツ 
  • スエードパーカー 
  • 半袖シャツ 
  • スキニージーンズ 
  • フード付きジャケット 

最新のトレンドを取り入れた多彩なアイテムに対応できるのが同社の強みです。 

ヴィンタイの事業内容 

ヴィンタイは主に3つの事業を展開しています。ここでは、各事業の内容について解説します。 

製品設計・開発 

製品設計・開発事業は、最新のファッショントレンドや市場動向をリサーチし、デザインの提案や素材の選定をサポートする事業です。このプロセスにより、独自性を持ちながらもトレンドにマッチした製品づくりを支援しています。 

CMPTプロダクション 

CMPTプロダクションは、ヴィンタイが提供する包括的な生産管理サービスです。製造プロセス全体を管理・運用し、設計、品質、納期のあらゆる要件を保証しています。 

OEM/ODM 

OEM/ODM事業とは、製品づくりに必要なすべての工程を一括で請け負うサービスです。主な流れは以下のとおりです。 

  • トレンドを踏まえたデザインの提案 
  • 生地や素材の選定と提案 
  • サンプルの作成と確認 
  • 裁断・縫製・仕上げまでの製造工程 

企画・設計から量産まで、一貫した対応によって高品質な製品を提供しています。 

ヴィンタイの取引実績 

ヴィンタイはこれまでに、Levi’sやAVIREXなどのアパレルブランド向けだけでなく、WalmartやTarget、イオンといった大手小売り向けの製品製造を手がけています。このことからわかるように、同社は海外パートナーとして確かな地位を築いています。 

ベトナム・ホーチミン市とはどんなところ? 

ヴィンタイが拠点を置く、ベトナム・ホーチミン市は、ベトナムの南部に位置する同国最大の都市です。政治・経済・文化の中心として発展を続けています。旧称「サイゴン」としても知られ、フランス統治時代の名残を感じさせるコロニアル建築など、フレンチスタイルの街並みを楽しめるのが特徴です。 

ビジネスの面でも、ホーチミン市は東南アジアの有力な進出先として注目されています。インフラが整備されており、港湾や空港、高速道路など物流の利便性が高いことに加え、人件費が比較的低く、豊富な労働力を活用できる点が企業にとって大きな魅力です。 

また、ベトナムでは2005年に第1外国語として日本語が正規科目として採用されました。そのため、日本語を話せる人材が多く、日本企業にとってもビジネスを展開しやすい環境が整っています。 

文化的な魅力と経済的な活力の両方を併せ持つホーチミン市は、観光客だけでなく、ビジネス関係者にとっても多くのチャンスがある都市です。 

ベトナム縫製工場に注目が集まる背景 

アパレル業界では、ベトナムの縫製工場への関心が高まっています。その理由は複数あります。まず、同国の人口が1億人を超え、増加傾向にある点です。また、経済も高い成長率を維持し、若く豊富な労働力に恵まれています。さらに、日本に対して非常に友好的な「親日国」としても知られ、多くの企業にとってビジネスを進めやすい環境が整っています。 

こうした基盤に加えて、特に注目を集めている背景は次の2つです。 

チャイナプラスワン戦略 

チャイナプラスワン戦略とは、生産拠点を中国に集中させるのではなく、リスクやコストの削減を目的に他国へ拠点を分散させる経営手法です。ベトナムは、中国に比べて人件費が安く、日本からの距離も近いため、チャイナプラスワン戦略の有力な候補地の一つとなっています。 

また、ベトナムの縫製工場には、ヴィンタイのように豊富な実績を持つ企業が複数存在します。さらに、ホーチミン市はインフラが整っており、輸出入の拠点としても優れた都市です。 

こうした背景から、ベトナムは単なる生産拠点にとどまらず、ASEAN地域のハブとしての役割も期待されており、アパレル業界から注目されているのです。 

※チャイナプラスワン戦略について詳しく知りたい方は、「チャイナプラスワン戦略とは?候補国やメリットをわかりやすく解説」の記事をご覧ください。 

自由貿易協定(FTA) 

ベトナムは、日本や韓国、EUなどの多くの国や地域と自由貿易協定(FTA)を結んでいます。FTAとは、参加する国同士で貿易にかかる関税を削減または免除する取り決めです。 

この協定により関税負担が軽減するため、製品の競争力が向上します。これは企業にとって大きなメリットです。こうした国家戦略もあり、ベトナムの縫製工場に国内外から注目が集まっています。 

海外パートナー探しならお任せください 

ヴィンタイは、ベトナム・ホーチミン市に拠点を置く縫製企業です。近年、チャイナプラスワン戦略の候補地としてベトナムが注目され、同国の縫製業界は価格競争力に加え、技術力や対応力でも高く評価されています。 

プルーヴでは、こうした海外提携先の選定や交渉支援サービスを提供しています。ヴィンタイのような海外パートナーをお探しのご担当者様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。 

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